裸足で豚小屋を歩き回っていたら……10歳少女、足の裏が寄生虫に侵されおぞましい事態に!
#海外ニュース
アメリカの医学専門誌「ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」が、10歳のアメリカ人少女が身の毛もよだつ感染症にかかってしまったケースについてレポートを掲載した。
それによると、少女は家族とブラジルの農村を訪れた際、豚小屋を裸足で歩き回っていたのだという。
それから2週間ほどがたつと、少女の足の裏やつま先に米粒大の発疹と病斑が現れ、見るだけでもおぞましい状態となった。病院へ駆け込むと、ノミの一種のスナノミが足の裏の皮膚に穴を開けて寄生したことによる寄生虫性皮膚疾患と診断されたのだった。
スナノミは中央アメリカから南アメリカにかけて生息しており、特に人里離れたところや、貧しい地域などに多いという。乾いた砂地のほか、豚小屋や鳥小屋にも生息し、人や家畜の皮膚に寄生して吸血する。
WHO(世界保健機関)によると、メスのスナノミは人の足の裏の皮膚内に入り込むと、吸血によって栄養を摂り成熟していき、寄生主の人間にかゆみや炎症、痛みなどを引き起こすという。さらに、それにより病変が起こった皮膚は細菌に感染し、足の裏に膿瘍が形成される。
皮膚に入り込んだメスのスナノミは約100個もの卵を産み付け、その卵は地面に落ちて、そこで孵化。メスのスナノミのほうは2〜3週間ほどで死に、その後、足の裏の症状は改善していくという。
つまり、スナノミに寄生されて症状が出ても、数週間で自然に治癒するということになるが、貧しい地域や風土病のある地域に住む人たちは何度も寄生されるため、皮膚内に何百、何千匹ものスナノミが寄生しているという。
一般的な治療法としては、外科処置で皮膚内からスナノミを取り除いたあと、抗生物質を局所的に投与する。今回の少女のケースでも、スナノミを取り除き、傷を治療したという。
日本でも土壌内にいる破傷風菌に感染することがあり、年間40人ほどが破傷風にかかっている。ナチュラリストの間では、素肌で大地と直接つながる「アーシング」が支持されているが、南米の農村地帯はもちろん、どこであっても、裸足で外を歩く場合は注意が必要なようだ。
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