足りないピースを追い続けた14年間の集大成~『9nine one man live 2019 Forever 9nine』レポート~【前編】
#プレヤード #アイドル深夜徘徊 #9nine
アイドルグループの名前の由来はさまざまだ。奇をてらってつけられたようなものもあれば、運営の思いをストレートに表したものもある。
その点、アイドルユニット「9nine」の名前はシンプルだ。メンバーが9人だったから“9nine”。しかし、その名前は、後々いろいろな意味を持つようになってくる。
決して平坦ではなかったその道のり
9nineが結成されたのは2005年、平成で言えば17年。AKB48が産声を上げ、当時の小泉純一郎首相が郵政解散を行った年というと、ずいぶん昔であるように感じるだろう。
それから14年、ここまでの歩みは、決して平坦なものではなかった。先に述べた通り、結成時のメンバーは9人。現メンバーの西脇彩華、佐武宇綺のほか、現在は女優として活動しトーク番組などにも出演している我妻三輪子なども名を連ねていた。
活動開始から1年ほど経った07年、メンバー2名が脱退し、新たに下垣真香、そして川島海荷が加入する。当時の川島は、すでにドラマなどで注目され、アイドルファンの間では知られた存在であった。さらにグループ加入後も、映画やCMなどでの活躍が続き、9nineは、“川島海荷のいるグループ”という認識をする人も多くなっていった。
その年の12月、初期メンバーであった加藤瑠美が脱退、8人体制となった。この時は、グループ名に関し「メンバー8人と、ファンのあなたを加えて9nineです」と言っていた記憶がある。9nineの「足りないピース」が生まれた頃だ。
翌年、リーダーを務めていた芦田万莉恵を含む3人が脱退。5人体制となる。同じ事務所のベイビーレイズのように、改名することもできただろう。しかし、彼女らはそれをしなかった。「“10”に少し届かない数字のまま、そこを目指していこう」という意味合いの中、9nineというグループ名を使い続けたのだ。
私が一番熱心に足を運んでいたのは、この初期5人組の頃だった。CDのリリースも相次ぎ、イベントも多く開催していた。順調に活動しているように思えていたが、その状況もまた1年ほどしか続かなかった。
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