遠藤憲一が犯罪者に?『さすらい温泉』セックスしたらしき気配を漂わせながらの最終回
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健さんが犯罪者に
ここで物語は急展開。不倫カップルと思われていた2人は実は刑事で、夫を殺した罪で逃亡している夕子を逮捕しようとしていたのだ。
夕子に事実を確認した健さんは、「俺が守る。一緒に逃げよう」と、まさかの決意。
いや、映画とかドラマならよくある決意なのかもしれないが、この「健さん」はこの番組では、まんま遠藤憲一なのだ。大丈夫なのか、遠藤憲一さん!
そんな心配などお構いなしに、健さんは、あのトランクを開ける。
何でも出てくるから四次元トランクと勝手に呼んでいるが、そこから最後に出てきたものは……?
ゴーン氏と同じ手法
今回も例によって、なぜか持参してた警察の制服に身を包み、夕子を連行するフリして刑事たちの前を通り過ぎようとする健さん。
どこかゴーン氏の保釈を思い出すが、こちらは立派な犯罪だ。
しかもあちらと同じくこちらもすぐにバレることに。
「あなた、仲居の!?」
仲居だとバレはしたものの、遠藤憲一だとはバレない。
とうとうシリーズ中、一度も「遠藤憲一」だと気づかれることはなかったが、芸能人的にどんな気持ちなのか、遠藤憲一。
さらに、すかさず腰の拳銃を抜き、刑事に突きつけるゴリゴリの犯罪者と化す遠藤。
コンプライアンスガチガチの現代で、なかなかテレビでは見なくなった懐かしさを覚えるインモラルな展開。
ニューシネマのようであり、北野映画のようであり、内田裕也主演の映画のようでもあった。
目の前にいるのに、スダレに包まってバレないのは、勝新最後の座頭市を思い出す。
しかし、「これ以上健さんに迷惑かけられない」という夕子は、健さんに礼を言い、自首する決意を固める。
「冷え切って固まった私の心を健さんがほぐしてくれた。私を人間に戻してくれた。貴方に会えて本当によかった」
自首する直前、マフラーを健さんの首に巻き、振り返らずに去って行く。
車に乗せられ連行される夕子と、それを影から見送る健さん。
残されたマフラーに顔を埋めて号泣する男泣きする、いいシーン。
「それはそれとして、健さんも自首すべきでは?」という感情をかき消すのが大変だった。
本人の口からフィクション宣言
本編終了後のインタビュー。
「引退についてご自身の口からお願いします」と言われた遠藤はついにハッキリ言う。
「このドラマはフィクションであり、実在する人物団体とは関係ありません」
今更だが、毎回小さくフィクションであるというテロップが出ており、そこにも毎回遊び心があった。
「この物語はフィクションであり、実在する人物・団体とは関係ありませんが、遠藤憲一さんは奥さん一筋です。」(第7話・中学の時に好きだった女の子の名前を出した途端、『ピー』音入れといてと真顔で言われてしまったあとのテロップ)
「この物語はフィクションであり、実在する人物・団体とは関係ありませんが、遠藤憲一さんはいい匂いです。」(第8話・同じ服ばかり着てるので服が臭いのでは? と散々スタッフが遠藤をいじったあとのテロップ)
「この物語はフィクションであり、実在する人物・団体とは関係ありませんが、遠藤憲一さんは友人インタビューの内容を本当に知りません(第9話・焼き鳥屋のママが引退の話を聞いて涙ぐんだと聞かされて)
「この物語はフィクションであり、実在する人物・団体とは関係ありませんが、遠藤憲一さんは山形まで片道6時間、車移動でした。」(第10話・(俳優生活に)疲れてるか? との問いに「しんどいよ」と答えたあとに)
ここ数年、他局がこぞって真似をし出したバラエティ同様、テレ東のフロンティアスピリッツを感じるドラマだった。
そして、最終回のテロップは、
「この物語はフィクションであり、実在する人物団体とは関係ありませんが、遠藤憲一さんの旅は続きます」
健さんの次の旅に期待します。
(文=柿田太郎)
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