20年ぶりの「コパ・アメリカ」出場も、サッカー関係者から不満の声「せっかくの機会が台なし!」
#サッカー #Jリーグ #サッカー日本代表
サッカー指導者たちから、日本サッカー協会(JFA)やJリーグに対して落胆の声が漏れている。
というのも、今年6月にブラジルで開催されるコパ・アメリカ2019に、日本代表がベストメンバーで臨まないことが明らかになったからだ。
コパ・アメリカは4年に一度、南米で開催される世界最古のナショナルチームによる大陸選手権大会。1993年からは、北中米大陸のメキシコやアメリカなども招待国として参加しており、過去に日本代表も参加したことがある。今から20年前、初のFIFAワールドカップ出場となった98年フランス大会後に発足した、トルシエジャパン時代だ。
結果はというと、1分け2敗の惨敗で予選リーグ最下位となった。同グループとなったパラグアイ、ペルー、ボリビアとは日本開催の親善試合で戦ったことはあったが、コパ・アメリカでの南米代表チームは別物だった。
たとえば、日本での親善試合では2勝4分け1敗と勝ち越していたパラグアイに、コパ・アメリカでは0-4でボコボコにされてしまう。
そんなビッグトーナメントに20年ぶりに参加することになった日本代表だが、Jリーグ開催中ということもあり、日本代表招集メンバーには「Jクラブからは1チームにつき1人まで」という制約がつくという。これに、サッカー指導者たちから「Jクラブは自チームの利益しか考えていないのか?」などと怒りの声が上がっている。
「トルシエジャパン時代に明確になったように、日本での親善試合は多くの国が観光気分で来ており、真剣勝負とは程遠い。逆に言えば、コパ・アメリカはワールドカップ並みの真剣勝負です。そんなめったに経験ができない、選手が伸びる場があるのに、国内の調整不足が原因でベストメンバーで臨めないなんて、もってのほかです。さらに、今秋から欧州ではUEFAネーションズリーグ が始まるので、しばらくは欧州の強豪国との親善試合は不可能でしょう 。そういった背景を考えても、この貴重な機会を逃さぬよう、将来の日本代表を担える選手たちを監督が選んで参加させるべきです」(サッカー指導者)
一方でJクラブからすると、今年は1月にアジアカップで選手を日本代表に取られており、6月にも取られるとなると、大きな痛手だ。
であるならば、Jリーグ側が日程を調整すべきだが、18チームまで増えた現在のJ1でリーグ側ができる調整といえば、過密日程にするくらい。これでは選手が疲弊する。
となると、JFA側が、コパ・アメリカの開催周期とかぶっているアジアカップの周期をずらしてもらえるようアジアサッカー連盟に求めればよかったが、そんな政治力はなかった。
過去にも、若き日のGK楢崎正剛やDF森岡隆三がコパ・アメリカでの経験から、日本を代表する選手に成長していった。東京五輪を控える選手たちの経験のためにも、ベストメンバーで参加するべきだと思うが…… 。
(文=TV Journal編集部)
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