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日刊サイゾー トップ > カルチャー  > 手間削減! 進化する同人誌自家通販
【同人活動レポート】

駅のロッカーに無記名の同人誌封筒を入れるだけ! 進化する同人誌自家通販

駅などに設置されている宅配ロッカー「PUDOステーション」で同人誌も送れる(画像はPUDOステーションホームページより)

 同人誌はコミックマーケットなどのイベントで頒布されるのがメジャーだが、通販を行うサークルも多い。「とらのあな」など各種通販販社もあるが、自宅から発送する「自家通販」派もいる。近年は住所や氏名などを先方に明かさずに通販する方法もあるのだ。さらに今は駅のロッカーから同人誌を送ることすらできる。進化を続ける最先端の配送方法を実践してみた。

 

個人情報を出さずに同人誌を送付できる「あんしんBOOTHパック」

 私はオフ同人活動を4年前から行っており、当初はイベントで頒布した残部を通販会社に委託して販売してもらっていたが、今は自家通販を行っている。

 イラストコミュニケーションサービスPixivでは、BOOTHと呼ばれる通販プラットフォームも提供している。その中には自分の住所や氏名などの個人情報を明かさずに同人誌のやりとりができる「あんしんBOOTHパック」なるものもある。

 あんしんBOOTHパックの概要や、梱包グッズのそろえ方など詳しくはこちらに書いている(参照記事:住所や本名を知らせずに同人誌を自家通販できる! あんしんBOOTHパックを試してみた)。

 私は二次創作の小説を書いており、今まで7冊の同人誌を出したが、それぞれ発行部数は30~100冊だ。100冊は調子こいて刷りすぎてしまったケースであり、在庫が押し入れで隠しきれない存在感を放っている。30~50冊が、しみじみと火傷しないちょうどいい部数だ。

 私はイベントには年1回か2回しか参加しないし、飽き性なので二次創作の対象ジャンルがころころ変わる。出した7冊の同人誌のジャンルは4つになり、ジャンルによっては1冊しか同人誌を出さなかったケースもある。

 ジャンルが変わると、旧ジャンルの同人誌はほぼイベントでは手に取られなくなってしまう。これは、イベントはジャンルごとに配置場所が異なるというのがとても大きい。よって旧ジャンルほど通販は生命線になる。晴れてこの間、旧ジャンルの同人誌のひとつが完売になったが、通販なしで完売はあり得なかっただろう。

 

従来のあんしんBOOTHパックの弱点「コンビニだと微妙に面倒」

 BOOTHが提供する匿名で自家通販できる「あんしんBOOTHパック」は、コンビニからでも同人誌が送れるのが魅力だが、コンビニで送ろうとすると微妙に手間だった。

【コンビニであんしんBOOTHパックを送る流れ】

(1)コンビニの端末(チケットを発券するあの機械)にBOOTHからのQRコードをかざす

(2)レシートが出てくるのでそれをもってレジへ行く

(3)レジで店員がレシートから「宛先(匿名配送なのでそれ見ても送付先の住所はわからない)」を発券するのを見守る

(4)発券された宛先と、「宛先を入れるシール状の袋」を店員から渡されるので、同人誌が入った封筒にシール状の袋を貼り、その中に宛先を入れる。店員はその工程を見守る

(5)店員に封筒を託す

 どんなに早くやろうと思ってもトータルで2分はかかる。(3)(4)で店員さんと私が互いに見守り合う工程があるのと「宛先」をわざわざシール状の袋に入れる形式にしたのかがしみじみと謎だ。

 最初から「宛先をシール1枚にする」にするか、いっそ端末が出したレシートを封筒に貼るだけにすれば一連の工程は大幅に短縮できただろう。ヤマト運輸の偉い人の都合でこう決まったのだろうが、いざコンビニでそれをやる側としては、往年のアニメの名台詞「偉い人にはそれがわからんのですよ」とぼやく絶好の機会の到来だ。

 このやり方は手間であることを公式も承知の上なのか、あんしんBOOTHパックの案内には“なるべく空いている時間にコンビニを利用してね”という旨が書いてあるが、コンビニは昼時などを外してもそれなりに人がいる。R-18のボーイズラブ同人誌が入った封筒にシール状の袋を貼っている間に、後ろに人があれよあれよと並んでしまうと焦ってしまうし、特に送るものが複数ある場合、焦りはミスにもつながりかねない。

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