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日刊サイゾー トップ > インタビュー  > くまだまさし、テレビを断る理由

“吉本No.1営業芸人”くまだまさしを直撃! 芸人の世界で起こりつつある「さよならテレビ」現象とは?

みんなが、くまだを欲しがる!

『相席食堂』の後、千鳥のノブに「オファーが殺到する」と言われたものの、来たのはサイゾーだけ!

――どのように変わったのですか?

くまだ いま吉本興業に6,000人ぐらいタレントがいる中、僕、営業回数が歴代第1位なんですよ。初めはお金のためだったんですけど、今度はそれを守りたいという気持ち。お笑いの総本山である吉本興業で、一番営業に行ってる男だという誇り、それを守らなければという。

――ナンバーワンの自負。

くまだ (照)。周りの芸人さんも「営業のくまだ」と言ってくれてる。だから、自分の中でも、ちょっと自負しているところがあるかもしれないです。営業では誰にも負けたくないって。

――スケジュール的には、営業はどれくらいの割合で行ってるんですか?

くまだ これは吉本興業のシステムなんですけど、営業、テレビ、劇場といろんな仕事がある中で、一番最初にスケジュールを押さえられるのが劇場なんですよ。そうなると、土日に多くあるショッピングモールの営業が、最近なかなか入れにくくて。本当にごめんなさい。これはお恥ずかしい……自分で言うのもあれなんですけど、みんなが僕を欲しがる。

――争奪戦!!

くまだ すみません。劇場がね、やっぱり一番お客さんが入る土日の劇場にくまだを押さえたいっていうのが、実際ありまして。そうなると、営業は平日が中心になる。一般的に土日の営業っていうのは家族連れで和気あいあい楽しい雰囲気のものが多いんですが、平日の営業というのは、大人たちの真面目な話の後に「さあ、どうぞ!」という、結構難しいものが多いんです。ヘタしたら、何億、何十億、動くかもしれない商談の後に「くまださん! お願いします!!」っていうのが、平日にドンッて入る。昔は土日が営業、平日劇場だったんですけど、今はもう逆転してしまいましたね。

――「くまだまさしがスベッているところを見たことがない」っていう都市伝説は、ご存じですか?

くまだ いやいや、22年やっていれば、そりゃスベる時はもちろんありますよ。ただ僕の記憶が確かだったら、スベッたのは5回だけ。

――22年で5回! 逆にその5回が気になります。

くまだ あら、そうでございますか。でもそれはたぶん、一般の方にはわからない。これは芸人さん特有の……これなんでスベッたんだ? っていう体験。ステージとお客さんの間に直径10メートルの池があるとか。あれはやりづらい

――すごいシチュエーション。

くまだ もう本当ちっちゃいことを言えば、マイクがちょっと悪かったりとか、その昔まだ実力がない頃に、お客さんが全員80歳以上だったとか、それだけですごい変わってしまう世界なので。

――今、くまださんのような選択をされている芸人さんは、ほかにもいらっしゃいますか?

くまだ 昔だったら、それこそ先ほど言ったようにテレビでスターになって売れる、お金を稼ぐっていうのがマストだったんですけど、そこだけじゃないよと、劇場、営業でも頑張れば食べられるんですよっていう、パイオニアになってしまいました。本当、自分で言うのもおこがましいですけども……。こんなに稼げるのかっていうが周りの芸人さんもわかっちゃったので、ならばこっちに……っていう人が増えてきましたね、正直。

――扉を開けてしまった。

くまだ もう家も2軒目も買い……でもね、僕は成功者ではないんです。

――えーー! 家2軒買ったのに!?

くまだ 成功者じゃない、大成功者です。もうはっきり言いましょう! まだここからどうなるかわからない、ここからまだまだ先の人生長いですけども、今の段階だけで言えば……勝ち組でございます、私。でもそれは逆に言えば、テレビで売れるっていうのがまだ難しいということです。上はさんまさんだ、ダウンタウンさんだって、詰まってるって、よく聞くじゃないですか。だから余計に、営業第一っていうふうになってるのかもしれません。

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