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テレビウォッチャー・飲用てれびの「テレビ日記」

天然キャラのまなぶが熱血漢に……カミナリの「深すぎるコンビ愛」

工藤夕貴「ミトコンドリア女優って呼んで」

 27日放送の『今夜くらべてみました』(日本テレビ系)に、女優の工藤夕貴が出演していた。10代でデビューし、ハリウッド映画にも出演歴がある工藤。近年は、女優業だけでなく農業にも従事している。工藤いわく、「食べ物を自分の手で育てられることが、本来は人間の生活だと思う」。富士山の麓に自宅を構え、自ら開墾した農地で、自給自足に近い生活を送っているのだという。

 番組では、そんな工藤のもとに「大都会東京で迷える女子」を送り込み、2泊3日の農業体験を通じて「女磨き」をさせるというような企画を実施していた。題して、「女を鍛えるネイチャー工藤塾」。今回は(次回があるのかどうか知らないけれど)塾生として、ゆきぽよや藤崎奈々子ら4人の女性タレントが参加していた。

 1日目、まずは畑を耕す。率先してクワを持ち、作業を進める工藤。しかし、慣れない農作業にゆきぽよらは、「しんどい」「腰が痛い」と、すぐに愚痴をこぼしてしまう。そんな塾生に、塾長であるところの工藤は説く。

「なんのために一生懸命ほじくってるって思うかもしれないけど、これが(野菜が)育ってくベッドになる。お母さんでいう子宮みたいな。今こうやって私たちが土を触ってる瞬間に、やっぱり地球とひとつになってるんだよね。アースしてる」

 2日目、田んぼの草刈りをしたり、ドラム缶風呂に入ったりした後、夕食は野外でオーガニックカレー。食後、焚き火を前に工藤は、「明日の朝は、来なきゃよかったと思うかもね」と思わせぶりなことを言う。どうやら、体力的にキツい試練が朝から待っているらしい。不満の声を上げる塾生に、工藤は自説を述べる。なぜ体を追い込むのか。そうすることで、ミトコンドリアが活性化し、体が強くなるからだ。2月に冷たい湖で泳いだって自分は平気だが、それもこれも普段からミトコンドリアを覚醒させているからだ。説明を終わると、工藤は笑いながらこう言った。

「呼んで。ミトコンドリア女優って呼んで」

 3日目、早朝4時から登山が始まる。約2時間の往路、塾長の人生論を聞きながら歩き続けた塾生を山頂で待っていたのは、日の出に照らされた富士山だった。感動の声を上げる塾生。昇る太陽を見ながら、塾長は語る。

「勝手に朝日が昇るんじゃなくて、私たちが回転してるんだからね。宇宙の法則によって回転させられてる」

 自然との共生。自給自足の生活。素晴らしいことだと思う。「子宮」とか「アース」とか「ミトコンドリア」とか「宇宙の法則」とか、なんだか気になるキーワードはある。体力的に追い込まれた塾生に塾長が優しい言葉をかけ、塾生落涙、みたいな展開もあった。個人的にはムムムと思うが、そのあたりはこれ以上ツッコまない。人それぞれだし。

 怪物と戦う者は、怪物にならないように用心しなければならない。ミトコンドリア・ライターになる前に、この件からは早急に目をそらしておこうと思う。

(文=飲用てれび<http://inyou.hatenablog.com/>)

飲用てれび(テレビウォッチャー)

関西在住のテレビウォッチャー。

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いんようてれび

最終更新:2023/02/27 19:38
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