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本多圭の「芸能界・今昔・裏・レポート」

広瀬すず『なつぞら』に朝ドラ女優続々投入 山口智子の“再ブレーク”はある?

広瀬すず『なつぞら』に朝ドラ女優続々投入 山口智子の再ブレークはある?の画像1
『なつぞら』公式Twitter(@asadora_nhk)より

 4月からスタートする広瀬すず主演のNHK朝の連続テレビ小説『なつぞら』。記念すべき100作目の朝ドラとして、松嶋菜々子(1996年放送『ひまわり』)、小林綾子(83年放送『おしん』)、山口智子(88年放送『純ちゃんの応援歌』)、比嘉愛未(07年放送『どんど晴れ』)、貫地谷しほり(07~08年放送『ちりとてちん』)と、歴代の朝ドラヒロインの参戦が発表されているが、業界関係者がもっとも注目しているのは、31年ぶりに朝ドラ復帰した山口だという。

 山口は、88年の朝ドラ『純ちゃんの応援歌』で注目を浴びた後、96年に木村拓哉とW主演したドラマ『ロングバケーション』(フジテレビ系)で大ブレーク。数々の作品で活躍を見せたが、朝ドラで共演した俳優・唐沢寿明との結婚後は女優業をセーブし、CMを中心とした仕事にシフト。その後、ドラマ『向田邦子の恋文』(2004年、TBS系)やドキュメンタリー番組に出演したものの、女優業からはしばらく遠のいていた。

 そんな彼女が本格的に女優復帰したのは12年。ドラマ『ゴーイング マイ ホーム』(フジテレビ系)に出演したが、関係者の期待もむなしく、視聴率はふるわなかった。その後、『心がポキッとね』(15年放送、フジテレビ系)、『ハロー張りネズミ』(17年放送、TBS系)、『BG~身辺警護人~』(18年、テレビ朝日系)などに出演したが、いまだ再ブレークには至っていない。

「女優復帰したドラマの数字がふるわず、当初、山口はドラマ主演に二の足を踏んでいたようです。ただ、今回、朝ドラのオファーを受諾したのは、彼女と同じく“トレンディ女優”として活躍した鈴木保奈美の再ブレークに刺激を受けたのではといわれているんです」(ドラマ関係者)

 鈴木といえば、1991年放送の伝説的月9ドラマ『東京ラブストーリー』(フジテレビ系)で大ブレークした後、とんねるずの石橋貴明と結婚。しばらく家庭を優先していたが、2011年のNHK大河ドラマ『江~姫たちの戦国~』で女優復帰。昨年は、人気が凋落した夫に代わって、月9ドラマ『SUITS/スーツ』(フジテレビ系)に出演。『東京ラブストーリー』で共演した織田裕二と27年ぶりに再タッグを組み、全話平均10.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と合格点の視聴率を獲得したほか、同時期に放送されたNHKの連ドラ『主婦カツ!』でも主演を務め、好評を博した。

 確かに、視聴率では鈴木が一歩リードしているが、山口が『なつぞら』で演じるのは、新宿のおでん屋の女将で、かつて伝説の劇場『ムーランルージュ新宿座』で一世を風靡した元人気ダンサー役。重要な役どころで熟練の演技が要求されるが、はたして今回こそ再ブレークを果たせるか。

 ちなみに、現在放送されている朝ドラ『まんぷく』は、平均すると20%を超える視聴率を維持しているだけに、そのハードルは高い。山口はもとより、歴代の朝ドラヒロインを投入して『まんぷく』より視聴率が取れなければ、目も当てられないだろう。

 山口にとっても正念場といえそうだが、それにしても、視聴率を取るために、なりふり構わないNHKのキャスティングが吉と出るか、凶と出るか。そちらにも注目だ。
(文=本多圭)

最終更新:2019/03/22 08:00
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