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転売防止は無理!? スマホと免許証を借りれば余裕でパス、デジタルチケットのユルユルな現状

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※イメージ画像

 コンサートのチケット転売抑止に向けて、音楽業界全体が取り組んでいる昨今。転売できないように、紙のチケットではなく、スマートフォンに送られる「デジタルチケット」を採用するアーティストも増えている。しかし、実際にはデジタルチケットにおいても、転売が行われているのだという。

 デジタルチケットを採用する場合は、原則的にチケットの購入者本人でないと会場に入れないこととなっている。入場時にはデジタルチケットを受け取ったスマホと、本人であるということを示すための顔写真付きの身分証明書が必要となる。しかし、この2点さえあれば、購入者本人でなくても入場できてしまうことがあるというのだ。

 実際に他人が購入したデジタルチケットを譲り受けて、コンサートの会場に入場した経験があるという男性Aさんはこう話す。

「とある知り合いから、デジタルチケットを売りたがっている人がいると紹介を受けて、それでチケットを買いました。事前にデジタルチケットがダウンロードされているスマホと購入者の運転免許証を借りて、そのまま入場時のIDチェックを受けたんですが、問題なくパスすることができました。チケットを売ってくれた人と私の年齢が同じくらいで、共にメガネをかけていたという共通点があったので、スルーされたのかもしれません」

 デジタルチケットを採用している場合は、厳しいIDチェックが実施されているはずなのに、そうではなかったというこの現実。音楽業界関係者は次のように語る。

「運営サイドとしては、デジタルチケットの時点で、転売はある程度抑止できているという判断。もちろんIDチェックはするけど、そもそも『誰かから借りたスマホと免許証で入ってこようとする人は少ないだろう』との思い込みもある。だから、IDチェックが少々ゆるくなっている部分もあるのでしょう」

 ちなみに、Aさんが他人のデジタルチケットで入ったコンサートは、30~40代の男性ファンが多いガールズグループ。

「メガネをかけていて髪形も似たような感じだったら、30~40代のおじさんなんて、みんな同じように見えてしまうのでしょう。しかも、広い会場でのコンサートであれば、相当な数のIDチェックをしなければならないわけで、時間も限られているし、チェックも甘くなる。デジタルチケットとはいっても、転売を抑止するには不完全なんです」(同)

 チケット転売を防ぐために音楽業界が克服すべき課題は、まだまだ多そうだ。

最終更新:2019/03/22 12:00
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