ベッキーもポロリ……「正しい」か「正しくない」のジャッジを常に迫るテレビの堅苦しさ
#ベッキー #テレビ日記
山田隆夫「山田隆夫と、ハッ! その一座でございまするー」
毎週『笑点』(日本テレビ系)を楽しみにしている。特に楽しみにしているのが、大喜利の座布団運び、山田隆夫の最初の挨拶だ。サンプルとして、10日に放送された回の挨拶を見ていただきたい。
「『笑点』が、久しぶりに、鳥取にやってまいりました。山田隆夫と、ハッ! その一座でございまするー」
文字だけだとわかりにくいのだけれど、山田はこれを歌舞伎役者が見得を切るように言っている。で、この歌舞伎パターンの挨拶を、『笑点』が地方に収録に行ったとき、山田は毎回やるのである。マンネリだと言われることもある『笑点』の中でも、特にこの山田の挨拶はマンネリが激しい。
最近の例から、ほかのパターンも見てみよう。
「良い子のみなさーん。なぞなぞだよー。いいかーい。いつも寒さに震えてる犬はなんだ。寒さに震えてる犬。ん? ん? 答えは、ブル、ブル、ブルブルブルブル、ブルドッグ。アハハハハハ! 山田隆夫でーす」(2019年2月24日)
これは、良い子へのなぞなぞパターンの挨拶である。これも多用される。類似の挨拶に、良い子と山田の約束パターンというのもある。
そして、上の引用に見られるように、山田の挨拶はダジャレも多いのだが、ダジャレの後に続く言葉としては、「アハハハハ!」と自分で笑い始める少々狂気じみたパターンと、「バンザーイ!」とひとりで喜ぶパターンに大きく分けられる。下に挙げた2つ目のサンプルなど、2度も「バンザーイ!」をするレアケースである。自虐的に「寒い?」と確認しておいて、何がバンザイなのかはわからないが。
「忘年会のシーズンです。みなさん、暴飲暴食は胃と肝臓にいかんぞう。アハハハハ! 元気の使者、山田隆夫でーす!」(18年12月16日)
「新年会のシーズンですね。みなさん、暴飲暴食は内臓によくないぞう。バンザーイ! 山田隆夫です。寒い? バンザーイ!」(19年1月20日)
というか、新年会シーズンに「暴飲暴食は内臓によくないぞう」と言ったわずか1カ月前、忘年会シーズンに「暴飲暴食は胃と肝臓にいかんぞう」である。これはもう、ほぼ使い回しと言っても過言ではない。
山田の挨拶は奥が深い。これからもサンプルを多く収集し、パターンを見つけていきたいと思っている。なお、この活動を継続する上で何より大切なのは、山田の挨拶が面白いのかどうかについて、一切の判断を保留するということである。世の中には、面白いとか、つまらないとか、別にハッキリとさせなくてもいいものが、だからこそ楽しめるものがあるのだ。
8Kの山田のフワフワの頭髪は、少し見てみたい気がするけど。
(文=飲用てれび<http://inyou.hatenablog.com/>)
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