『トレース~科捜研の男~』主演・錦戸亮が本気(?)の男泣き! 礼二の涙に“うるキュン”する第10話
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錦戸亮の涙に好評の声続出!!
■“ゲスキャラ”の演技がスパイスの第10話
今回はラスト10分で最終話に繋がるストーリーを展開するため、メインで扱う事件は普段よりも短縮されて描かれていた。それでも見応えがあったのはゲストキャラの演技の力が大きい。佐保にドーピングした事を隠すよう言われたテニス選手・春日部を演じた征木玲弥の翻弄される様子。春日部のドーピングの罪を被った上に殺害された選手・原田に、孤高のオーラを付け足した上杉柊平。2人の若手俳優の熱演がドラマを盛り上げていた。特に上杉演じる原田は、ドーピングでの引退後に道楽を貪る軽薄なゲス男と、選手としての復帰を目指し続けるストイックな男、二つの側面を見せねばならなかった。上杉が演じ分けできていたからこそ、事件のターニングポイントが明確に提示できていた。
また、金目当てで原田を毒殺しようとした新田清美(奥田恵梨華)が、殺害現場にイヤリングを落とした事に気づいた場面も芸が細かい。左耳についてない事に気づき、最初からつけていたのか、右耳に触れて確認をする。そこは演出家か脚本家のアイデアかもしれないが、殺し達成の喜びから証拠を残した焦りへの心情変化は、奥田恵梨香の表情の切り替えが見事だったため痛快だった。
そして今回のゲストキャラとして外せないのが、清美に原田の殺害を依頼した佐保を演じた袴田吉彦。最近ではアパ不倫の報道を逆手にとったゲス男を演じる機会が増えた。『ブラック・スキャンダル』(2018年・日本テレビ系)では女優に枕営業を迫るプロデューサー役が話題を呼んだ。本作の佐保もそうなのだが、袴田吉彦が演じるゲス男は、保身や怯えを帯びながら冷酷な事をするため、どこか人間味を感じられる。また、自分の身を切りながらゲス男に挑戦しているためか、悪役を演じる際の凄みが増してるようにも思える。
ゲスな男女たちを演じた俳優たちの役者魂やテクニックが、面白さの根幹を担っていた回であった。
■主演・錦戸亮の涙に好評の声が続出!!
役者の熱演という意味で外せないのが、礼二を演じる錦戸亮が涙を流す場面だ。
涙を流すのは、姉のお腹に居た胎児の父親に当たる人物が、家族を殺害した可能性が高いと明らかになるシーン。「涙を溜めてから流す演技が素晴らしい」「声を震わせて泣くから、見てるこっちも切なくなる」など、ネット上の投降でも好評の声が多かった。
もちろん錦戸亮の演技も素晴らしいのだけれど、礼二が感情を露わにする“トリガー”が共感値を高めている。9話では濡れ衣を着せられた逃亡犯を救うために怒りを剥き出しにするし、今回も姉を不憫に思って涙を流していた。また、ノンナに対して「(25年前の事件は)お前には関係ない」と冷たく言い放つのも、彼女を巻き添えにしないため。偏屈でありながら、『誰かのために』が行動原理の礼二は、愛されるキャラクターだと思う。各話の事件関係者の悲しみにスポットが当たる作品だったが、連続ドラマとして毎週ついていけたのは、錦戸亮演じる真野礼二が主役の作品だったからだと素直に思う。
■90分SPでの最終回。25年前の武蔵野一家殺人事件とは?
来週は最終回。25年前の事件の真相と犯人が明らかになる回であるため、今まで提示されている情報を一覧にしてみた。
・表向きには、礼二の兄が家族を殺害して自殺したとされている
・兄はイジメを受けて不登校ではあったが、人生に絶望はしていなかった
(つまり、家族を殺す動機が見当たらない)
・姉は殺害された時、妊娠3カ月であった
・姉のお腹の子の父親が真犯人である可能性が高い
・海塚(小雪)が事件後の鑑定に関わっていた
・兄のイジメに加担した人物が関わる事件の真相隠しの際には、警察上層部・壇(千原ジュニア)の姿が見え隠れする
・兄の教師だった早川(萩原聖人)は礼二に協力。事あるごとに「警察に相談しよう」と言う。
事件の真相も楽しみではあるが、礼二が何を感じ、犯人や自身の葛藤とどうケリをつけるのかにも注目したい。本日放送の『トレース~科捜研の男~』最終回も心待ちにしている。
(海女デウス)
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