「芸歴5年目、なのに全員オーバー30」人力舎のトリオコント師・アンダーパーに注目せよ!?
#お笑い #インタビュー #アンダーパー
芸歴5年目、なのに全員オーバー30という、人力舎の”若手”トリオコント師「アンダーパー」が、じわじわと注目を集めつつある。この4月には、2回めとなる単独ライブを開催予定だ。年若いトリオが勢いを見せるお笑い界で、年齢高めの3人はどんな戦略を練っているのか――。(取材・文=斎藤岬/撮影=荒熊流星)
――2018年『ABCお笑いグランプリ』で準決勝に進出され、少しずつ地上波への出演も増えてきているところだと思います。とはいえ、失礼ながら若手芸人ファンでないとまだまだ知らないと思うので、トリオの成り立ちから聞かせてください。
近藤 若手好きでも知らないと思います。
――そんなことないと思いますよ……。芸歴5年目ながら、3人とも30代という平均年齢の高さが特徴だと思います。現在はトリオですが、もともとは藤原さんと近藤さんのコンビだったんですよね?
藤原 そうです。でもコンビだったのは、養成所に入ってすぐの3カ月間くらいですね。
近藤 柏信さんは養成所の頃にコンビを解散しまくってて、また解散した後に「アンダーパーに入りたいんだけど……」って言ってきたんです。お互い東京03さんが好きでしたし、一度トリオを試してみるのもいいかなと思って組みました。
藤原 僕としては、マッチ(近藤)と柏信さんで対比がつくれるからいいかも、という考えはありました。男前の横にちょっと違う人を置いておくと、ネタを作るのがなんとなく楽かなって。
柏信 いま、相当オブラートに包んでくれましたよ。ありがたいですね。
――コンビ時代から名前は「アンダーパー」だったんですか?
藤原 はい。近藤がもともとゴルフ場で働いていたことと、人力舎の先輩はアンジャッシュさんとかアンタッチャブルさんとか、「アン」がついてる人が売れてるから、それにあやかって「アン」をつけよう、と。それと、濁点がついてると売れるっていうジンクスがあるじゃないですか。その条件でゴルフ用語の中から探したら「アンダーパー」が見つかりました。意味を調べたら「平均より上」という感じで、トップとかナンバーワンとかあんまり大きいこと言うのはおこがましいから、我々も平均より上くらいを目指そうという意味で……。
柏信 そのへんに年齢が出てますね。
近藤 でもゴルフの世界でいったら、アンダーパーはめちゃくちゃ成績いいから。
――ただ、ネットでの検索性はすごく低いですよね? 今回調べたら、ゴルフの情報ばかり出てきました。
藤原 そうなんですよね……。名前をつけたときは、そういうことを知らなかったんです。
柏信 ツイッターでエゴサすると、ゴルフの大会があった土日の後は「ダンロップオープン、松山英樹アンダーパーでスタート」みたいなのがいっぱい出てきちゃう。だからもう松山英樹のすごさがよくわかるようになりました。めちゃくちゃアンダーパーでスタートしてるもん。
近藤 俺たちも「松山英樹」で検索しようか。
藤原 意味ないでしょ(笑)。オーディションでも「アンダーバー」と間違われることは多々あります。
柏信 みんな目が悪いのかな? って思うよね。
近藤 耳も悪いよね。「アンダーパーです」って言ってるのに「アンダーバー」って書かれるもん。
――名前といえば、過去に柏信さんが一瞬だけ芸名を「小道具」にしていましたよね。あれはなんだったんでしょうか。
柏信 本当に一瞬の気の迷いです。2016年ですね。「売れなきゃいけない」っていう思いが強すぎたんだと思うんですけど、人間をやめようと思って。
藤原 怖いよ。説明不足すぎる(笑)。
柏信 僕みたいなタイプって、ボケの人にいっぱいいるんですよ。だからその中でトップになるのは難しいな、と。それで「じゃあ人間をやめて、物になろう」と思ったんです。物だとしたら、しゃべれるし万能じゃん、っていうトチ狂った考えが生まれて、「小道具」になりました。でも定着しなかったんで、しれっと1年で戻しました。
近藤 その1年はきっちり低迷期間でしたね。
――誰が提案したんですか?
藤原 僕です(笑)。変えて1カ月で「失敗した」と思ったんですけど、自分の非を認めたくなかったんです。僕の立場で非を認めてしまうと、バランスが崩れるんで。1年後に「(間違いだと)悟りました」みたいな雰囲気出して戻しました。
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