産経新聞、今春入社の新卒はたったの2人! “アベ友メディア”の急先鋒が崖っぷち
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メディア再編の引き金になるのか?
全国紙の一角を占める産経新聞が、崖っぷちに立たされている。広告代理店関係者がこう明かす。
「産経の危機的な経営状況については、すでに昨年から一部メディアが報じ、業界内で話題になり始めていました。決定的だったのは、先月公表された、ある数字です」
関係者の間に衝撃を走らせたのは、業界団体の「日本新聞協会」が発表した今春入社の新卒採用者数だ。
朝日、毎日、読売、日経の全国紙各社はじめ、北海道や中日などの大手ブロック紙は毎年、数十人単位で新人を採用。
今年も朝日72人、読売80人、毎日61人といった具合で、各社の採用計画に大きな変化は見られない。そんななかにあって、産経だけがわずか2人の採用にとどまったのだ。
「しかもそのうち、記者採用はたったの1人。一部では『会社整理の前段階として、採用を抑制したのではないか』との臆測まで広がっています」(前出の代理店関係者)
産経は今春、社員の約1割に当たる規模の早期退職を実施。一部の支局を閉鎖するなどしており、一部メディアでは「全国紙の看板を下ろす」とも報じられている。そんななかで伝えられた一報で、同社の苦境はより鮮明になった格好だ。
産経といえば、一部幹部が安倍晋三首相と極めて近しい関係にあり、安倍政権に好意的な右派メディアの中でもその存在感は突出している。政権とのパイプを生かして、数々のスクープも飛ばし、右派界隈では熱狂的な読者も獲得していたが、新聞離れが加速する世の流れには抗えなかったようだ。「アベ友メディア」の急先鋒として生き残りを図ってきた産経の窮状があらわになったことで、安倍政権を取り巻く空気も一変しそうな気配が漂っている。
「安倍政権下では、財務省による公文書改ざんや、厚生労働省の統計不正問題など、一発で政権が吹っ飛ぶほどのありえない不祥事が頻発してきた。それでも産経をはじめとする一部の右派メディアがかたくなに政権擁護の姿勢を崩さなかったのは、一強体制を築く安倍政権に追従することで経営上のメリットを得られるからという計算はあったはず。でも、産経の経営難が明らかになったことで、いくら政権に尻尾を振っても、なんの利益も生み出さないことが明らかになってしまった。今後、急速な“安倍離れ”が進む可能性はありますね」(同)
関係者によると、産経社内では、もともと政治部が主導する露骨な政権寄りの紙面作りへの拒否感も根強くあったという。
前出の代理店関係者は「産経では、体制への不満を抱える若手や中堅記者の離脱も相次いでいる。彼らが辞めた後、社内で見聞きした一部幹部と政権との癒着を暴露することも考えられる」と声を潜める。
「アベ友メディア」の凋落は、安倍政権の終わりの始まりになるのか――。
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