『さすらい温泉』初のマドンナとの両想い……変わらぬ魅力の酒井若菜を芝居をもっと見たい
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「遠藤憲一が俳優を引退して温泉の仲居になるという」
そんなナレーションで始まる、若干ドキュメンタリー風の人情温泉ドラマ『さすらい温泉 遠藤憲一』(テレビ東京系)。第7話となる今回は、変わらぬ魅力あふれる酒井若菜扮する女将と健さんがいい仲に。振り返ります。
(前回までのレビューはこちらから)
■酒井若菜が大人の女将を好演
今回の舞台は南熱海とも呼ばれる静岡・網代温泉。
派遣先となる竹林庵みずのの女将・澤井和佳奈(酒井若菜)に自己紹介するなり「面白い人ですね。私、面白い人好きです」と言われ、毎度のごとく健さんの恋心がメラメラと燃え上がる。
仕事の後、さっそく温泉に浸かりながら女将の入浴シーンを実写でリアルに妄想してしまう一昔前の少年漫画の主人公のような健さん。「また、悪い癖が出た」と言ってるくらいだから、相当自覚があるようだ。
ゲストのマドンナ相手に恋多き健さんだが、今回は第1話のともさかりえ以来のガチ恋具合。
そもそも健さんが特に面白いことを言ったわけではないのだが、このドラマの番頭なり支配人は健さんが自己紹介の際に「極上のおもてなしを提供します!」と意気込みを語ると、必ずと言っていいほど笑い出す。極上という言葉が大袈裟なのか、言葉のチョイスが馬鹿に見えるのか、ほぼ100パーセント変な笑われ方をする。
それは、ほぼ愛想笑いだったり変な空気を誤魔化すための作り笑いなのだが、しかしながら今回は「健さんと呼んでください」という、やはり恒例の自己紹介の言葉も相まってか、完全に女将のツボにハマった様子。
浮かれて思わず三波春夫の「熱海音頭」を口ずさみながら掃き掃除を始める、わかりやすい健さん。挙げ句の果てに掻き集めた落ち葉で巨大なハートマークを作ってしまうほどの器用なのぼせっぷり。
酒井若菜は体調の問題もあり、近年はブレイク時ほどは露出がないものの、変わらぬ柔らかい存在感を発揮。もっと活躍しててもいいはずの実力派だ。
■さすがの悪役・嶋田久作
そんな春満開の健さんの働く竹林庵みずのに、テレビの取材が来るという。うまく行けば宣伝になると盛り上がる一堂だが、やってきた有名料理評論家・倉本淳之介(嶋田久作)は、どうにも態度が悪い。
ロケ前日の夕食時に、酒を注いだ女将に返杯として酒を勧めるも、断られるとあからさまに不機嫌になり、代わりに飲もうと身代わりを買って出た健さんを拒絶する。
倉本は辛口コメントでお馴染みの評論家らしいのだが、最近ロケしたらしき動画を見ると
「熱狂のサンバカーニバル! 星3つです!」
と彦摩呂と堺正章を足したなような太鼓持ちぶりで、辛口とはだいぶ様子が違う。
しかし、その太鼓持ちぶりが「あること」の見返りによるものだとすぐにわかる。
夕食後、明日のロケの打ち合わせがあると、倉本の泊まっている部屋に呼び出される女将。
部屋に入るなり扉を閉め、隣に座らされる。
わかりやすい「美女と野獣」。「ボインとアゴ」。「木更津キャッツアイと帝都大戦」。
「僕のことは知ってるよね?」
「僕の評価次第で繁盛店も閑古鳥が鳴くようになる」
「この宿を潰したくないでしょ?」
「みんなそうしてるよ?」
「近頃物入りでね」
すっごくエロそうな空気で、遠回しのような、直球のような言い回しをぶつけてくるから、女将の身体狙いかと思ったら、金の要求だった。
浴衣で椅子にもたれかかり、物欲しげな目でねっとりと迫ってくるから、てっきり性交渉狙いだと思ったのだが、自然に「金かい!」と叫んでしまった。
とにかく賄賂を要求され、健さんに心配される女将。
しかし先代に先立たれ、誰より「この宿に恋してる」女将は、封筒に札束を入れ倉本の元に向かう。
数十万は入ってそうな厚さ。
見兼ねた健さんは女将を守るため、今回も何でも出てくるあの四次元トランクを開ける。
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