「大迫、中途半端だって!」東京マラソンで判明した、世界との“絶望的な格差”
#マラソン #東京五輪
3月3日に行われた東京マラソンで、日本記録保持者の大迫傑をはじめとした日本人勢が、海外のトップ選手たちに圧倒的な差を見せつけられて惨敗。東京五輪でのメダル獲得に向けて大号令がかかる男子マラソンだが、極めて厳しい現実が露呈するレースとなった。
昨年の同大会では設楽悠太が16年ぶりに日本記録を更新し、10月のシカゴマラソンでは大迫傑がその記録をさらに更新するなど、期待が高まる日本の男子マラソン。今回の東京マラソンは、東京五輪とコースが重なる部分が多く、試金石となるレースだったが、結果は厳しいものとなった。箱根駅伝ほか、陸上関係の取材経験が豊富なスポーツライターが語る。
「今回の東京マラソンでは、ペースメーカーが日本記録を更新するペースでレースを引っ張りましたが、日本人には設定が速すぎましたね。大迫、佐藤悠基、神野大地、今井正人ら、箱根駅伝出身の日本人トップ選手たちがズルズルとペースメーカーから離されていく姿は、見たくない光景でした。結局、大迫は途中棄権し、日本人トップは優勝したエチオピア人選手から6分も遅れました。中継ではテレビカメラが先頭集団から遅れた日本人ばかり追い、アナウンサーが延々と『日本人トップは……』と叫んでいるのも虚しかったです」(スポーツライター)
当日はスタート時の気温が約5度。小雨もシトシトと降り、良いコンディションではなかったが、週刊誌のスポーツ担当記者は「それは問題ではない」と語る。
「関係者の中には、『今日は気温が低すぎた』『本番(東京五輪のこと)は夏だから』という者もいましたが、マラソン界を席巻するケニアやエチオピア勢にとっては、冬のレースこそ“アウェー”です。そこで勝負できない日本人が、酷暑の地で生まれ育ったアフリカ勢に真夏のレースで勝つことがあり得るのでしょうか。かつて日本人選手が世界と戦えていた時代、月に1000km以上走る選手はザラでしたが、最近の選手はそこまで走り込みをしません。彼らは『最新の理論では……』『アフリカのトップ選手は……』と、一様に走り込みを否定しますが、それは結果を出してから言うことでしょう。結局、練習が足りないんですよ」(スポーツ担当記者)
しかし、マスコミがマラソンに過剰な期待をかける状況は変わらない。テレビ関係者がいう。
「お正月の箱根駅伝が30%近くの視聴率を取るお化け番組になったことで、マラソンは金になることがわかりました。『日本記録を更新したら1億円』という巨大なニンジンをぶら下げたのも、そういった理由からです。TV局としては、視聴者を2時間以上くぎ付けにできるマラソンは最高のコンテンツ。メダル獲得の可能性が低いことは薄々気づいていても、期待感を煽り続けますよ」(テレビ関係者)
サッカーの大迫(勇也)は「半端ない」だったが、マラソンの大迫は半端ない走りを見せられるのだろうか……。
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