増える定額制飲食サービス でも、毎日同じようなメニューで人間は耐えられる?
#グルメ
定額制サービスが、あちこちで増えている。
例えば動画配信サービスは、最もメジャーなもののひとつ。その流れは、飲食店にまで及んでいる。一定の条件のもとで、毎日同じ店・チェーンで指定されたメニューが定額制で食べられるサービス。でも、それは本当にオトクなのだろうか。
定額制サービスで、よく知られているのは、はなまるうどんが毎年数量・期間限定で実施している「定期券」。昨年は、はなまるうどんだけではなく吉野家・ガストともコラボし、最初に300円で定期券を購入すれば、それぞれの店で割引などを受けることができるサービスを実施している。はなまるうどんだけでも、うどん一杯ごとに天ぷら1品が無料になるサービスだったので、週に三度も通えば、かなり得をしたはずである。
近年、こうしたサービスの中で最も注目を集めたのは、野郎ラーメンの実施した定額制サービスであろう。野郎ラーメンは、若者に人気の二郎インスパイア系ラーメン店。ここでは、アプリ限定で看板メニュー3品が、月額8,600円で一日一杯食べられる定額制が導入されたのである。毎日食べれば2万円を軽く超えるラーメンが1万円以下で食べられる。このサービスに飛びつく人も多かった。
だが、実際にそんなに食べるのだろうか? 動画配信サービスだって、いくら見放題といっても毎日、映画やドラマを見る人はそうそういない。週に数本しかみないけれども、惰性で入会したままの人のほうが多数派ではあるまいか。果たして、好きだとしても毎日同じか似たようなメニューを定額制で食べられるからと、そんなに食べ続けられる人はいるのか。
こうした定額制に目のないフリーライターは語る。
「飛びついてはしまうのですが、毎日同じメニューを食べるとなると、さすがに飽きますね。たとえば、うどんであれば一週間も食べると、異常に肉であるとかガッツリしたものが食べたくなります。ただ、野郎ラーメンは、元を取ろうと必死に食べましたよ。とはいえ割引率が高いので、1カ月に12回も行けばペイできる。しかも3品から選べるので計画的に食べれば、そんなに苦じゃないですね」
結局、定額制グルメを満喫するには、美味さよりも「これだけ得をしたという満足感」の比重が高いということか。
(文=是枝了以)
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