9nine活動休止発表、レプロの悲願の音楽ビジネス挑戦は失敗……「武道半」も影響か
#アイドル #レプロ
芸能事務所レプロエンタテインメントに所属する4人組女性アイドルグループ「9nine」が、4月6日に中野サンプラザで行われる単独ライブをもって活動休止することを発表した。今後、メンバー4人はソロとして活動していくという。
2005年9月に、メンバー9人で結成された9nine。その後加入と脱退を経て、16年7月から佐武宇綺、西脇彩華、吉井香奈恵、村田寛奈の4人で活動、このうち佐武と西脇がオリジナルメンバーだ。07年から16年7月までは、女優の川島海荷もメンバーとして活動していた。
「同じ事務所の後輩にあたるベイビーレイズJAPAN(以下、ベビレ)が18年9月に解散していますが、それと同じ時期くらいから9nine活動休止のウワサが業界内で流れていて、もう少し早いタイミングで9nineも幕を閉じるかもしれないとも言われていました。まあ、これでレプロとしては、音楽事業から撤退ということになるのかもしれません」(音楽業界関係者)
吉川ひなの、長谷川京子、新垣結衣など、数々のモデル出身の女優・タレントを育ててきたレプロにとって、アイドルグループの成功は悲願だったとか。
「テレビタレントや俳優は本人が稼働しないとギャラが発生しませんが、音楽ビジネスは1回当たれば稼働なしで印税が入ってくるというオイシさがある。芸能事務所としても、ヒット曲を持つアーティストが所属していると、経営も安定するんです。そういう意味でも、レプロにとってアイドルグループの成功は大きな目標だったはず。特に本間憲社長が相当力を入れて、9nineやベビレを育てていたようです」(同)
9nineもベビレも、人気や売り上げでは、“中堅クラス”のアイドルグループだった。実際のところ、単独ライブで集客できるのは、多く見積もっても2,000人くらいまで。ホールクラスの全国ツアーを組むことは難しく、基本的には数百人程度のキャパシティーを持つライブハウスでの公演が基本となっていた。しかし、9nineは14年8月に、ベビレは14年12月に、それぞれ日本武道館での単独公演を行っている。
「正直言って、9nineもベビレも武道館公演ができるほどの人気があったわけではない。それでも、レプロとしては話題性も欲しいし、箔も付けたいということで、単独武道館公演を強行したんです。そして、やはりふたを開けてみれば、9nineもベビレも武道館の客席を埋めることはできず、『半分くらいしか集客できなかった』という意味で、“武道半”などと揶揄されてしまった。そういったマイナスイメージを背負ったまま活動することとなったのも事実であって、だからこそブレークには至らなかったとの見方もできる。結局のところ、レプロの音楽ビジネスにおける“イケイケ路線”は見事に失敗してしまったわけです」(同)
今後、レプロは、どういった方向性で進んでいくのだろうか?
「おそらく音楽ビジネスからは距離を置いて、本来の路線である“モデル・女優”を軸にしていくでしょう。また、浅草に『浅草九劇』という常設の劇場をもっていて、そこを拠点に活動する『ローファーズハイ!!』という若手女優劇団や、『ウズイチ』という男性演劇ユニットも抱えています。これらの中から、将来的に新垣のような売れっ子を輩出するというのが、当面の戦略となりそうです」(同)
アイドルブームの終焉によって、音楽ビジネスにおける野望がついえてしまった芸能事務所は、レプロだけではない。夢の時間は過ぎ去り、多くの芸能事務所が現実に引き戻されているのだ。
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