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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > ”スポーツ通”石橋貴明はホンモノ
熱血!”文化系”スポーツ部

「スポーツ通」石橋貴明はホンモノ! 伊集院光との”掛け算トーク”で『たいむとんねる』が神回に

 以前、『石橋貴明のスポーツ伝説…光と影』(TBS系)の取材で、石橋に、じかに話を聞く機会があった。その際、番組で扱っていないアスリートや試合について話題が及んでも、まさに立て板に水。あの試合のあの場面で、あの選手の……と話が止まらなかった。神田にあるスポーツ専門古書店を、プライベートでふらっと訪ねることもあるという。スポーツとアスリートへの知識量が尋常ではなく、敬意があるからこそ、その熱がトークににじみ出てくるのだ。だからこそ、合間に挟む小ネタや裏話がまた面白い。

 そして今回の『石橋貴明のたいむとんねる』は、ゲスト人選がよかった。芸能界きっての野球通であり、スポーツ全般にも明るい伊集院光。そのため、互いのトークが掛け算となって展開していく。野茂英雄がまだアマチュアだった頃に会っていた石橋。サッカー・ドーハの悲劇直後にラジオの生放送で日本代表のラモス瑠偉に絡めたギャグを言ったところ、苦情の電話が鳴りやまなかった伊集院……。といった具合に、脱線トークもまた「スポーツと時代背景」を感じることができるものばかり。そして、世紀の瞬間のはずなのに、お互いが「俺、この場にいたんだ」と自慢し合い、うらやましがる構図もまた、純粋にスポーツの価値をわかっている2人だからこそだった。

 ちなみに、もうひとりのMCであるミッツ・マングローブも、NHKで『スポーツ酒場「語り亭」』のレギュラーを務め、フィギュアスケートなどについて、雑誌にコラムを書くこともある人物。そのため、合いの手の内容も間も、まさに的を射ていた。

 世のスポーツバラエティ制作陣に、声を大にして言いたい。にぎやかしの若手タレントもアイドルも、いらないんです。欲しいのはスポーツへの敬意と情熱である、ということを改めて感じさせてくれる2週連続企画だった。

(文=オグマナオト)

◆「熱血!”文化系”スポーツ部」過去記事はこちらから

最終更新:2019/02/28 14:00
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