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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > ”スポーツ通”石橋貴明はホンモノ
熱血!”文化系”スポーツ部

「スポーツ通」石橋貴明はホンモノ! 伊集院光との”掛け算トーク”で『たいむとんねる』が神回に

石橋貴明

 平成という時代がスポーツに、与えた影響――。それは、アスリートやスポーツの話題がTVバラエティで扱われるようになったことだ。

 その代表格こそ、とんねるずであり、石橋貴明ではないだろうか。学生時代、「帝京野球部の秘密兵器」と呼ばれた運動神経と話術を生かし、アスリートとの交友関係も幅広い。『とんねるずのスポーツ王は俺だ!!』(テレビ朝日系)は、もはや盆と正月に欠かせない風物詩だ。

 そんな石橋が司会を務める『石橋貴明のたいむとんねる』(フジテレビ系)では、18日・25日放送回で2週にわたって「平成スポーツ30年史」がテーマだった。題して「石橋貴明が独断と偏見で選んだ平成スポーツ名場面」。さすがは石橋、わかってるなぁ、というのが2週分見ての素直な感想だった。

 一番の理由は、ランキングにウソがないことだ。「独断と偏見」で選んでいるのだからウソをつきようがないと思われるかもしれないが、この手の名場面ランキングでは「なぜそれが1位?」「いやいや、その選手がその順位はおかしいよ」と言いたくなることが往々にしてある。

 その理由をひもといていくと、局の中継物件だったり、後日インタビュー企画が用意されていたり、という“忖度”がどうしても見え隠れするのだ。また、視聴者投票であっても(仮にランキングに調整がなかったとして)、最近見た試合や選手の話題が上位に来てしまいがち。それではスポーツの歴史的な価値、意義を見失ってしまう。

 だが、今回のランキングでは、そうした局の忖度は感じられなかった。F1やボクシング、競馬、野球、テニス、陸上、サッカー、オリンピック……と競技や大会、時代がばらけていたことも好印象。さらにいえば、オリンピック映像は使用金額が高いからやめよう、といった裏事情もほぼ感じられず、映像使用が(金額的に、権利的に)難しい場合はスポーツ新聞の過去記事を見せるなど、制作者側の工夫や配慮がしっかりと見て取れた。

 TVer配信や録画してこれから視聴する人もいると思うので、本稿ではあえて石橋ランキングは記さないでおきたい。が、1位で選んだ選手に関して「うわぁこんなシーンを、こんな世界を見せてくれるんだ、と扉を開いてくれた」と感謝の言葉を残していた点が何よりも印象的だった。

 もちろん、「独断と偏見」なのだから、多少の偏りはあった。ただ、その偏りが「そうじゃないだろ」ではなく、「あぁ、そっちを選ぶのか」という思いになったのは、石橋のスポーツへの造詣の深さがあってこそ。「スポーツ通」を名乗る芸能人は多いが、その中でも石橋のスポーツ知識は図抜けている。

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