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日刊サイゾー トップ > エンタメ  > 差別動画でわざと炎上し再生回数を稼ぐユーチューバーの悪質さ
【wezzy】

「女性差別して何が悪い」差別動画でわざと炎上し再生回数を稼ぐユーチューバーの悪質さ

今月16日、ユーチューバーの「よりひと」は「【Twitter炎上まとめ】YouTubeの規制が厳しすぎてNHK番組になる」というタイトルの動画を自身のチャンネルにアップしたが、そこでの発言が差別的だと炎上している。

 よりひとは“いじりネタ系”ユーチューバーと言われており、世の中の出来事についてツッコミを入れるといった内容の動画を多く上げているが、なかには“いじり”の度を越えた誹謗中傷的な動画もみられる。

 たとえば、NGT48の中井りかのツイッターでの発言を取り上げた動画のサムネイルは「NGT48中井りかへ 早く辞めろブス」で、動画のなかでも中井に対して「プロ意識のないクソ女」などと発言していた。その他、「TikTok」に動画をアップしている小学生に対して「キチガイ」「糞ガキ」などと言っているものもある。

「女性差別して何が悪い」「女なんて男よりも下の人間」
 16日に投稿した動画の中でよりひとは、ユーチューブが規制を強化した結果、ユーチューブの動画は観る価値がなくなったと説明。また、よりひとは視聴者から女性差別や子供への虐待を指摘されていることもあるというが、それに関して以下のように反論した。

<女性差別、して何が悪いんだって話やん。女なんてさ、所詮男よりも下の人間なんだからさ、って俺は思うけどな>
<ガキは騙すためにいるわけじゃん、やっぱり>
<ガキ使って、女の悪口言って、人を蔑んで金儲けして、その何が悪いのかが俺さっぱりわかんないけどね。ユーチューブさんはそこくらいは認めてほしいなって俺は思うかな>

 この発言は明らかな女性蔑視、子供の人権を無視したものであり、許されるものではない。視聴者からも「酷すぎる」と否定的な意見が続出し、炎上した。その後、よりひとは18日にこの動画を削除。謝罪動画をアップして、差別的な考えは持っていない釈明した。そして、プライベートで問題が発生したとして動画の更新を一時的に休止すると発表した。

 しかし、謝罪動画では途中から本件とはまったく関係のない「ふわふわオムレツを作る」という内容の動画でふわふわのオムレツが作れなかったことについて謝罪しており、反省の色は見られない。「ふざけている」「反省していない」と再び非難を浴びている。

炎上呼ぶ言動は再生回数を稼ぐためでしかない?
 誹謗中傷や差別的な動画で炎上することの多いよりひとだが、その多くは意図的なものと見られる。今年1月には4人組ユーチューバー「アバンティーズ」のエイジの訃報が公表された際には、「【すしらーめんりく炎上】エイジと撮影した企画がヤバすぎる【アバンティーズ】」というタイトルの動画を投稿した。内容はアバンティーズについて語るものであったが、タイトルとサムネが不謹慎だとこちらも炎上した。

 この動画に対してユーチューバー「スカイピース」のテオは、よりひとの名前は出さなかったものの、ツイッターに、よりひとに対して怒っていると思われる文章を投稿した。

<お前の動画を見て笑ったことがない
そろそろ黙れ
お前が今回の件について
何も話すな
お前のチャンネルは
人の心を傷つけすぎだ
怒っている>

 このツイートを受け、よりひとは「テオくんへ喧嘩買うよ?」と挑発的なサムネの動画を投稿し反論。その後、テオがよりひとに対して謝罪のツイートをし和解したといい、よりひとも謝罪の動画を出したのだが、その中で彼はテオを挑発した動画に関して「ニヤニヤしながら台本書いてたから。俺が本気でキレると思った?」「演技だっつーの」と爆笑しながら語り、すべては再生数を稼ぐためにやったことだと発言している。

 だが「炎上を起こし、再生数を稼ぐため」に差別的な動画や露悪的な言動を重ねているとしたら、なおさらたちが悪い。再生回数を稼ぐために炎上を起こしていると思われるユーチューバーは少なくないが、その手段として女性蔑視や差別など、モラルに欠ける動画を制作し公開することは許容できない。

 

女性タレントが自称ユーチューバーからセクハラ盗撮被害
 今月18日、タレントの岸明日香は自身のツイッターを更新し、自称ユーチューバーだという赤い全身タイツ姿の男性が大きな声で淫語を叫びながら動画の撮影をしてきたと投稿した。岸は怖くなりスルーしたというが「普通に軽い言葉のセクハラと盗撮をされた気分」と述べている。このユーチューバーはそれを“面白い”と勘違いし動画を撮影した可能性もあるが、炎上して注目を集めたり再生回数を増やすことも狙っているのではなかろうか。

 また、昨年10月には「へきトラハウス」が道行く女性の後姿でブスか美人かを判断する動画「振り返りブスババ抜きゲーム」を投稿し、容姿で女性を批評する内容にこちらも炎上した。しかし、炎上後もヘキトラハウスはコメント欄に挑発的な文章を投稿したり、この動画を削除してからも「ブスがブスにブスって言ってなにが悪い」というタイトルの動画を投下したりするなど、意図的に炎上を長引かせていた印象だ。

 倫理的に問題のある動画を投稿するユーチューバーに対して、ユーチューブも規制を強化しており、今年1月にもコミュニティガイドラインの変更を行っている。その関係か、今年に入ってからは過激系ユーチューバーとして知られる「レペゼン地球」「ラファエル」のチャンネルがユーチューブからBAN(アカウント停止)された。

 しかし、BANされたとしても新たなアカウントを作ることは可能性だ。「レペゼン地球」はすでに新しいチャンネルで「垢BAN覚悟」などと書かれたサムネの動画を配信している。さらに、過去のチャンネルで炎上した「100円払って女性の乳頭を触らせてもらう企画」の動画も再びアップしており、現状ではイタチごっこのようだ。また、それを支持するファンは実際のところ、少なくないのである。

 当然これは日本国内に限定した話ではなく、アメリカの人気ユーチューバー、ローガン・ポールは、昨年1月に自殺の名所として知られる日本の青木ヶ原樹海で遺体動画を撮影した動画を投稿し、世界的に大炎上した。この事件を受けてユーチューブはポールとの提携を解除したが、すでに多くのファンをつけていたポールにとってはたいした痛手ではなかったようだ。

 もちろん「表現の自由」は保障されている。しかし一方で、ユーチューブは嫌がらせ的な動画や、人種、民族、宗教、障がい、性別、年齢、国籍、従軍経験、性的嗜好や性同一性に基づく個人または集団に対する暴力行為を助長または許容するコンテンツなどを禁止するガイドラインを設けている。こうした動画によって広告収入を得ることは、今後さらに厳密に取り締まるべきだろう。それとも、一切金にならなくとも、一部のユーチューバーたちは差別的な動画を熱心に投稿し続けるのだろうか。

最終更新:2019/02/21 07:15
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