有働由美子アナとアスリートの無駄遣い……日テレスポーツ特番が残念だった件
#明石家さんま #水ト麻美 #有働由美子 #熱血!”文化系”スポーツ部
そして、もうひとつこの手の番組で疑問なのが再現VTRだ。スポーツものの再現VTRは、最近ではTBS『消えた天才』もそうだが、過剰な演技になりがち。競技シーンのない練習風景などでの再現VTRなら、まだわかる。しかし、この日の放送では荒川静香のイナバウアー演技の前後に、なぜか水卜アナのイナバウアー再現VTRが挿入されていた。
荒川から羽生結弦へ。金メダリスト同士のイナバウアーのバトン……という大事な場面で、本当にそのVTRいる? 水卜アナは必死に「1カ月半練習したんです」と訴えていたが、いやいや、ならば4年かけて練習したアスリートの技こそしっかり見せてよ、と言いたい。
といった感じで全体的に食傷気味で企画の趣旨も散漫だったこの番組で、ひとつだけ意図が明確だったことがある。それは「有働キャスターと水卜アナのコンビ」の売り出しだ。この2人に関しては昨年末、こちらも4時間特番『キャスター&記者1000人が選んだ!平成ニッポンの瞬間映像30』でもコンビを組んでいただけに、その“スポーツ版”をやりたかったのだろうなと推察できる。
さらにいえば、有働キャスターを『news zero』に抜擢した日テレとしては、2020年東京オリンピック・パラリンピック関係でも有働キャスターにバリバリ働いてほしい。そのためにも「日テレのスポーツ=明石家さんま&上田晋也」だったところに「有働由美子」のピースを早めにはめ込み、イメージ付けをしておきたかったのではないだろうか。
であるならば、有働キャスターの使い方が違うはず。これまでNHKのスポーツキャスターとして、何度もオリンピック取材を重ねてきた彼女だ。アスリートの「面白・おかしい一面」よりも、出したくても出せない本音や素の表情こそを伝えてほしい。なんなら、有働キャスター単独 で、今回の番組をやったっていいはずだ。視聴率的にそれでは厳しい、という声が聞こえてきそうだが、ならば、「さんま×有働×水卜」か「上田×有働×水卜」でよかった。
結局、これまで日テレのスポーツ番組を担当してきたさんま師匠は外せない。上田さんも外せない、というキャスティングだったのでは? でもそれって、どこを向いて番組を作っているのだろうか。アスリート? 視聴者? まさか芸能人のほうしか向いてません、ということはないとは思いますが。
(文=オグマナオト)
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