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日刊サイゾー トップ > 社会  > 池江璃花子選手の白血病公表で家族取材に疑問
【wezzy】

池江璃花子の白血病公表でマスコミの家族取材に疑問 小林麻央の乳がん公表時と同じことが繰り返されている

今月12日、水泳選手の池江璃花子は自身のツイッターで「白血病」と診断されたことを公表した。それを受け、「デイリー新潮」がすぐさま池江選手の祖母の自宅を訪問し取材したとの記事を公開している。

取材に対して池江選手の祖母は以下のように答え、何度も「生きて欲しい」という言葉を口にしていたそうだ。

<水泳なんてやんなくていいから、とにかく長生きして、私より先に逝っちゃうなんて、いやだから、とにかく長生きしてほしいです>
<オリンピックなんて、もう出なくていい。生きてくれさえすれば。私が死ぬ前に死んでほしくない>

 しかし、「マスコミが家族の自宅に押しかける」ということへ否定的な声も出ている。

マスコミが家族の自宅に押しかけること自体問題がある
 「デイリー新潮」の取材に対して、池江選手の祖母は素直な思いのたけを話してくれたようだが、玄関の周りを心配そうに歩きながら「昨日から私、ダメなんだよね」と話す場面もあったようで、精神的に不安定な状態ということは想像に難くない。突然の告知に、池江選手自身のみならず家族も動揺しているはずだ。そのような状態の家族への取材行為自体が、家族や池江選手を傷つけることになりかねない。

 2016年に小林麻央さんが乳がんを公表した際も、マスコミが家族の元を取材し「がんのステージ」などを何度も聞くといったことがあった。病気に関してはよりプライバシー性の高い個人情報であり報道にも慎重さが求められるが、デリカシーのないマスコミの態度に一般市民からもネット上で「プライバシーの侵害だ」と多くの非難が噴出したことは記憶に新しい。

 池江選手の場合も、トップアスリートだけに報道合戦の過熱が心配されるが、報道自体が彼女や家族に精神的負担をかけ闘病の障害になる可能性もある。そっとしておくことが望ましいのではないか。

 

桜田義孝五輪担当相は池江選手の白血病に「本当にがっかりしている」
 一方で、政治家からもデリカシーに欠ける言葉があった。

 池江選手は現在18歳。昨年の大会では日本新記録を次々と更新し、若きエースとして2020年の東京オリンピックへの出場も期待されていた。桜田義孝五輪担当相は池江選手の白血病公表に関して「がっかり」と発言し、炎上している。

 桜田氏は12日、都内で記者団の質問に対して「日本が誇る素晴らしい選手」「治療に専念して元気な姿に戻ってほしい」と池江選手を気遣いながらも、「本当にがっかりしている」「1人リードする選手がいると、みんなつられて全体が盛り上がるので、その盛り上がりが若干、下火にならないか心配している」と発言した。

 桜田氏の「がっかり」発言からは、選手を「メダルを取るための道具」「五輪を盛り上げる駒」としか見ていないことがうかがえ、ネット上でも「人格を疑う」「辞任して欲しい」といった批判が多く見られる。

 池江選手の白血病公表に関して、競泳選手である萩野公介氏は「僕たちができることは、いい泳ぎをして、彼女にいいニュースを届けることが最大限のこと。頑張ろうという気持ちになりました」と、よりいっそう自分たちが頑張るとの決意を語った。同じく入江陵介氏も「リカコが休養してる競泳チームが弱くなったって思われないように頑張るね」と自身のインスタグラムに投稿している。桜田氏の「下火にならないか心配している」という発言は、他の水泳選手に対しても非常に失礼だろう。

最終更新:2019/02/14 07:15
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