ハライチ・岩井勇気の『M-1』批判に大反響! “競技漫才”の功罪とは?
#お笑い #R-1ぐらんぷり #ハライチ #岩井勇気
ピン芸を競う『R-1ぐらんぷり』(フジテレビ系)の審査をめぐって、お笑い芸人のキートンによる批判が話題を集めているが、漫才師No.1を決める『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)に対しても、同様の批判がある。そんな『M-1』のあり方に一石を投じたのは、ハライチの岩井勇気だ。
昨年12月、FOD(フジテレビオンデマンド)で配信中の『久保みねヒャダこじらせナイト』のトークライブ企画「こじらせライブVOL.14」で、ゲスト出演した岩井はハライチが昨年の『M-1』に出場しなかった理由を明かした。2009年の『M-1』に初出場し、決勝進出を果たしたハライチは、大会の休止期間を挟んで16年まで4大会連続で決勝に進出。これは吉本所属の芸人以外では最多記録だが、17年大会では準決勝で敗退し、連続記録が途切れていた。
「不出場の裏には、17年大会における審査への不満もあったのでしょうが、岩井が『M-1』の変容に不満を抱いていることにあるようです。初期の『M-1』では新しさや個性についてちゃんと審査されていたが、ある時期から王道の漫才ばかりが評価され、話芸のうまさを競うだけの大会になってしまったと、ライブで吐露していました。最近の『M-1』における漫才の“定型化”は、他の芸人も指摘するところで、おぎやはぎの矢作兼もコンビでパーソナリティーを務めるラジオ番組で、最近の『M-1』はスピード感やボケの数の多さが重視される“競技漫才”だと評したことがあります」(お笑いに詳しい芸能ライター)
ハライチといえば、岩井のボケに相方の澤部佑が突っ込まずに、さらにボケて笑いを増幅させるという“ノリボケ漫才”。この芸風でコンビの評価を高めてきたわけだが、澤部がピンでブレークしてしまっために、岩井はその陰に隠れ、長らく“じゃないほう芸人”の代表格のような存在だった。そんな岩井も、最近では“腐り芸”とも称される独特の毒舌で存在感を高めている。
「ハライチの漫才ネタは、全て岩井が作っています。それだけにお笑いには一家言あるのか、よく『ゴッドタン』(テレビ東京系)などに出演し、既存のお笑いに対して毒を吐いています。岩井によると、テレビのお笑いは“お笑い風”でしかないと批判的。ネタを作る自分は0から1を生み出すが、テレビの人気者の澤部は岩井が作り出した“1”がなければ何もできない、お笑い風が得意なだけの男と、相方すらもクサしています。『M-1』不出場も、そうしたお笑いへの持論の延長線上にあるのでしょう」(同)
くだんのライブでは思わず熱くなってしまったのか、岩井の鋭い舌鋒は「(M-1は)吉本が漫才という文化を確立させるための大会で、俺らみたいな王道の漫才じゃないのをやっている人間は、ただそれのフリに使われているだけ」と、『M-1』を主催する吉本興業にも及んだ。岩井の“『M-1』批判”は、関西のお笑いに対する関東芸人からのアンチテーゼなのかもしれない。
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