竹内結子『QUEEN』の大失敗……ネット炎上参加者に迎合する“的外れ企画”の正体
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前回の第2話までは「言いたいことはわかるけど、イヤなドラマだなぁ」という印象だった竹内結子主演の『スキャンダル専門弁護士 QUEEN』(フジテレビ系)でしたが、“フィギュアスケート界の闇”らしきアレを描いた24日放送の第3話は「話の意味はわからんが、とにかくすごい嫌いだ!」といった感じ。ちなみに視聴率は6.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、低空飛行。うん、見ないほうがいいよ。気分悪くなる。振り返りましょう。
(前回までのレビューはこちらから)
■時事ネタを適当に継ぎはぎしました
第1話はアイドルとLGBT(トランスジェンダー)について、第2話は電通・はあちゅう・伊藤詩織さんあたりをトレースしてセクハラ問題と、時事ネタを積極的に取り入れているこのドラマ。この取り入れ方がものすごく雑で、モチーフにする対象をド正面から愚弄するような場面をちょいちょい挟み込みつつ、最終的にはなんか「いい感じでしょ?」みたいな雰囲気だけで納得させようとしています。
第3話は安藤美姫とモロゾフコーチをベースに、毒親問題、枕営業、さらに今回もLGBT(ゲイ)要素を混ぜ込んでいます。
ストーリーについては、ちょっとマジでよくわからないので詳しく書けません。まあなんか五輪金メダリストのフィギュア選手の婚約者が殺されて、真犯人がコーチでしたという話だったんですが、なんか「いい感じでしょ?」みたいな雰囲気だけで納得させようとして、盛大にスベっていました。
■竹内結子がすごく嫌なヤツに見える
私は竹内結子大好きで、本当に美しくてお芝居の達者な女優さんだと思うんですが、今作で演じている氷見という弁護士役に限っては、ずーっとムカついております。基本的に人をバカにしているし、人が死んでいるのにニヤニヤしているし、人を傷つけることを平気で言うし、そのくせ最後には上から目線で説教をしてくるし、すごく嫌いです。お芝居が達者な分だけ、本当に嫌なヤツに見える。
性格だけでなく、そもそもの設定も嫌です。
今回でいえば、その金メダリストの女の子・相馬さん(白石聖)が“スキャンダル専門弁護士”のクライアントでした。
婚約者が殺されて、警察から事情聴取を受けている相馬さん。アメリカにいる母親が末期がんなので、今すぐにでも渡米したいという。
氷見弁護士はそんな相馬さんのために、「ほかの容疑者を探す」「世論を誘導して警察の捜査をけん制する」などを行います。その方法が、まあ陰湿なんです。ライバル選手のLINE画面を盗撮してネットに流して炎上させるとか、クライアントが子どものころ毒親にしごかれていたときのムービーをテレビ局に売って視聴者の同情を誘うとか、いちいちやることが汚い。なんでこんなに汚い卑劣な役柄を、竹内結子というスーパー好感度女優にやらせるんだろう、と頭を抱えてしまうほどに、氷見弁護士という人物には魅力がない。見ていて不快になる。ほんとに、なんでこんな役を。
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