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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 【珍スポ】洞窟ユートピア
傍観ライター・清水2000の「韓国珍スポ探訪記」VOL.28

旧日本軍の軍事施設を利用した洞窟ユートピア「太和江トングルピア」

もしや、旧日本兵?

 現代自動車おひざ元の工業都市であり、クジラ肉が名物という海辺の地方都市・蔚山(ウルサン)。この町の中心を流れる太和江(テファガン)沿いに、かつて日本軍が軍事物資の倉庫として使用していた洞窟があり、2017年から一般公開され市民を集めているという。

「旧日本軍」といい「洞窟探検」といい、男子なら思わずワクワクしてしまう要素ばかりだが、そんな反日教育の激しそうな場所に日本人が行ったらさすがに気まずいのでは? しかし、それもまたアドベンチャーだ。

 洞窟の名は「太和江トングルピア」。韓国語で洞窟を意味する「トングル」と、たぶんユートピアの「ピア」を組み合わせたのであろう、浮かれた名前のスポットに突撃してみた。

トングルピアの入り口

 入場料を払い、地下鉄駅よろしく整備されたエントランスへ。なお、ここは「1洞窟」と呼ばれるエリアで、洞窟は全部で4つあり、全長180mになるという。

 中に入ると、ようやく洞窟らしい岩だらけの景色が現れた。入り口でヘルメットも渡され、探検気分は否応なく高まる。ただしぱっと見た感じ、天井は手が届かないほど高く、足場はフラットに舗装され、果たしてヘルメットが必要なのかわからない。

危険はまったく感じない
来た! 日本コーナー

 最初に出てきた展示物は、植民地時代の市内の様子や、洞窟の成り立ちを紹介するパネルと、当時使われていた生活品など。しかし、反日的な空気はあまりない。炭鉱のハンマードリルを体験できるコーナーもあったが、そこにあるのは激しい振動だけだ。

 いや、きっとこの先に、労働者をいじめる日本兵のマネキンが並んでいるに違いない……。

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