TOKIO長瀬智也にも脱退、退所説が浮上 ジャニーズ事務所は引き止めることが出来るか
嵐が2020年末をもってグループとしての活動を休止し、大野智は芸能活動自体も休止する。嵐が国民的アイドルグループであることは、そのツーア動員数からも明らかで、彼らが桁違いの経済効果を持つことは確かだ。解散したSMAPもそうだったが、はっきり言ってただのアイドルではない。そのためこの事実はニュース番組でも大きく取り上げられた。
さらに一部では、NEWS手越祐也の活動休止や、中居正広と木村拓哉のジャニーズ退所も噂されてきたが、加えて現在、TOKIO長瀬智也が退所を希望しているという話まで出ており、ジャニーズ事務所は事件の相次いだ昨年以上に大変そうなのである。
まず、嵐の活動休止は伏線があった。嵐は「全てのファンがコンサートに来られるように」、今年一年をかけて日本最大規模のドームツアーを敢行する。ファンへの20年の感謝を伝えるコンサートツアーだ。だが、筆者の友人で嵐が結成して以来のファンだという大野智担当の女性は、「これでにわかファンも増えて、コンサートチケットは今後ますます当たる気がしない。いまは活動休止よりもそれが悲しい。休止までに彼らをステージで見たいという願いはかなわないかも」と悲壮感を漂わせていた。社会人として立派に働く大人だが、今回の報道で仕事が手につかないそうである。たしかにそうだろう。ただでさえチケットが取れない嵐のコンサートである。ここで「休止前に一回見ておこうかな」ぐらいの軽いノリの人たちもコンサートチケット争奪戦に参戦したりしたら……たしかに大変な騒ぎとなりそうだ。友人の胸中は察するに余りある。
ちなみに嵐好きは娘にも伝染したようで、友人はいまや母子揃っての立派な嵐ファン。かつては母子で嵐のコンサートに行くことを楽しみにしていた友人なのだが、とくにここ数年はファンクラブに入っていてもいっこうにチケットが当たらないと嘆いていた。2014年に開催されたハワイでのコンサートなど、「絶対に当たるから!」と信じて鼻息荒く先にハワイに行くツアーを抑えていた友人。だが、願いむなしく結果はハズレ。「しょうがないから観光してくるわ」ととりあえずハワイには向かったのだが、いまから楽園に行くというのに、うかない顔でハワイへと旅立つ親子の姿はどこか物悲しいものがあった。ファンクラブ会員数は活動休止発表後、さらに増加しそうだとみられており、友人の悲壮感もわかる。
老若男女、幅広い世代に大きなショックを与えた今回の嵐の活動休止宣言。それでもファンたちは、この活動休止を「大野くんの夏休み」だと受け止めようとしているようだ。その想いはなんとも切なく、同時に嵐ファンの暖かさも感じられる。これまで一生懸命に嵐を応援してきたファンの人の心情を思うと筆者も胸が痛いが、いまは1月28日に櫻井翔がキャスターを務める『news zero』(日本テレビ系)で語った「復活はあります。いつかまた5人で揃ってパフォーマンスするということを頭の片隅に起きながらそれぞれが活動していくと思います」との言葉を信じるしかない。大野の夏休みが終わる日を待っていたいと思う。
嵐が活動休止を宣言してからというものの、どのメディアも嵐一色である。「メンバーに結婚願望があるのではないか」と報道しているのは「週刊新潮」(新潮社)だ。記事内ではあるスポーツ記者が「公式発表前に活動休止の話をキャッチしていましたが、最初に考えたのは二宮(和也)の結婚のことでした。伊藤綾子アナとの交際が報じられていますが、二宮本人は『結婚したい』と周囲に明かしています」と話し、また民放幹部の「松本(潤)と井上真央がどうなったかは、いまいち見えてきませんが、桜井(翔)とテレビ朝日の小川彩佳アナの例もありますからね。ここ1年間ほどはメンバー全員が結婚願望を口にしています」のコメントも掲載されている。
彼らの年齢は上から大野智(38)、櫻井翔(37)、相葉雅紀(36)、二宮和也(35)、松本潤(35)。10代でデビューした嵐のメンバーは20年を経て全員アラフォーとなった。結婚観は人それぞれと言えど、嵐の中に結婚を切望するメンバーがいてもおかしくはない。だいたい「アイドルだから」の理由だけで事務所が結婚を食い止めてきたこと自体、不自然な話なのだから。
今回の活動休止は大野の「芸能活動を休止したい」との理由が主ではあったが、当然「週刊新潮」が報じるように休止中にメンバーが結婚するということもない話ではないだろう。とはいえ、休止宣言で悲嘆にくれるファンにとって、いまメンバーの結婚話を持ち出すのはなんともコクな話ではあるが。
さて、冒頭にも記したが、嵐の活動休止が公表されるより前の段階では、飲酒と女性関係で問題を抱えがちな手越祐也、SMAP解散以降も事務所に残ったものの共演のない中居正広と木村拓哉らが、活動休止やジャニーズ事務所からの退所となるのではないか、との報道も盛り上がっていた。その一つに、TOKIO長瀬智也の退所希望説もあった。
その火元は日刊ゲンダイ。芸能ジャーナリスト・芋澤貞雄氏が綴る「TOKIOが音楽活動を再開する兆しはない」「解散こそしないものの、いずれ「少年隊」のように目立った活動がないグループになる可能性すらある」「ボーカル長瀬智也(40)はまるで、芸能界をフェードアウトしようとしているかのような動き」とのコラムを掲載したのだ。芋澤氏は、ジャニーズ事務所と長瀬との間で活動方針をめぐってかねてからひと悶着があり、役者よりアーティスト志向が強い長瀬はこのまま芸能界をフェードアウするつもりではないかと推測している。
だが、今回の嵐の活動休止宣言で、大野が「脱退」や「活動休止」を自ら口にしても、メンバーはそうさせずに「活動休止」という方向へと結論づけていたことがわかった。「いつかまた嵐で」というメンバーの強い意志があったのはもちろんだが、そこにはおそらく長年嵐を推してきた藤島ジュリー景子副社長の意見もあったはずだろう。そんな嵐同様、長瀬も誰もが知る圧倒的なジュリー副社長のお気に入りである。もしも長瀬がいま芸能界や事務所退所を考えていたとしても、ジュリー副社長が素直に首を縦に振るはずはない。
SMAPの解散、渋谷すばるの関ジャニ∞脱退、嵐の活動休止に引き続き、長瀬も事務所退所となると帝国の名にもはや取返しのつかないような傷が入る。そうさせないためにも、ひょっとすると長瀬に、いや長瀬だけではなく、ジャニーズ事務所所属のほかのアイドル(一定の貢献度があるメンバー)に対しては、事務所上層部が手綱を緩める可能性は大いにありえる。
もしも仮に、長瀬が「当分役者は嫌だ」と訴えるのなら、事務所に繋ぎとめるためにそれを受け入れるだろうし、事務所外の友人たちと組んでいるバンドの活動を積極化させたいのならバックアップまでするかもしれない。そもそも解散の経緯を説明する会見もさせてもらえなかったSMAPと違い、嵐は段取り良く活動休止を決め、事務所が情報を管理し、印象の良い会見をすることができた。ジャニーズ事務所の体質そのものが変化しつつあるのか、はたまた「ジュリー派」として受ける寵愛ゆえなのかは分かりかねるが、長瀬に関して言えば、好条件を提示され慰留されるのではないだろうか。
個人的には「役者・長瀬智也」がテレビやスクリーンで見られないのは芸能界にとっては大きな損失ではあると思うのだが、15歳から芸能界をひた走ってきた長瀬にも自分を振り返る時間は必要なのかもしれない。長瀬だけではない。多くのジャニーズタレントは、非常に若い時期から社会に出てアイドルとして活動を始め、それを長く続けてきた。多かれ少なかれ、中年になり人生設計を考えてはいるだろう。
どうだろう、ジャニーズ事務所もここいらで新しい<部門>を作ってみては。それは<いくつになってもキラキラしたアイドルでなければならない>という掟から離脱したい人たちが集う<渋いおじさん部門>。そこでは白髪を隠したくなければ隠さずにグレイヘアにしたっていいし、ダンスがしんどければ踊らなくてもいい。多少お腹が出ていてもそれもよし。空前のおじさんブームに沸く昨今ゆえ、ジャニーズの<おじさん部門>設立、案外いけるんじゃないかなと思うのだが。
(エリザベス松本)
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