大坂なおみの快挙に影を落とす“日清広告騒動”誤訳した朝日新聞の後始末
#朝日新聞 #テニス
先週末に大学入試センター試験が行われ、50数万人の受験生が試験に臨んだが、受験生なら不合格間違いなしの盛大なミスを朝日新聞がやらかした。
先日の全豪オープンで優勝し、世界ランク1位に上り詰めた大坂なおみだが、それにケチをつけたのが日清食品の広告騒動だ。大坂を起用した同社のアニメ動画の肌の色が、実際より白く描かれていたこの問題。当初、朝日新聞はこのように報じた。
〈なぜ多くの人が騒いでいるのか分からない。この件についてはあまり関心が無いし、悪く言いたくない〉(1月25日付)
このコメントは準決勝後の会見でメディアから見解を問われた大坂が、それに応えたもの。ところがその2日後、朝日はこのようなおわびを出した。
〈「騒ぐ人たちのことも理解はできる。この件についてはあまり気にしてこなかった。答えるのはきちんと調べてからにしたい」の誤りでした。大坂選手の英語での会見内容を、誤って訳しました〉(同27日付)
まるで正反対の意味になってしまった大坂のコメント。フリーのスポーツライターは、今回のミスの“罪深さ”を、こう指摘する。
「ネットがこれだけ発達した今、アスリートの問題発言は選手生命に直結します。トップオブトップのアスリートともなると、スポンサーと百億円単位の契約を結ぶことも珍しくありませんが、アスリートに偏向発言や差別的な言動があった場合、スポンサーは契約条項により速やかに契約を解除できます。ですから、“肌の色”というセンシティブな問題で、誤訳など許されないのです。大坂は優勝後の会見で日本語でのコメントを求められ、これを拒否しました。これは日本語でコメントして、自分の意図とは異なる意味に伝わるリスクを避けたのでしょう」(スポーツライター)
一度、発言が報じられて、騒動になってしまえば、後で「誤解でした」と言ってもなかなか通用しないのがネット時代の怖いところ。今回の誤訳騒動は、朝日にとって痛恨の失策だったと語るのは、新聞業界事情に詳しい週刊誌関係者だ。
「大坂が活躍し始めた当初は、アメリカ育ちで日本語も話せない彼女を日本人扱いすることに戸惑いもありました。しかしその後、彼女の独特のキャラクターが人気を呼び、今やテレビや新聞にとって大坂は救世主のような存在です。彼女はまだ21歳ですし、東京五輪でのメダルも期待できます。そんななか、もしここで大坂の機嫌を損ね、“出禁”にでもなったらダメージは甚大です。
さらに問題の発端となった日清食品は、朝日にとって大事な広告主です。スポンサーが早期の事態の収拾を願っているのに、誤訳で火に油を注いでしまうとは……関係者は間違いなく、こってり絞られたはずです」
致命的なミスを犯さぬためにも、やはり英語はしっかり勉強しておいたほうがよさそうだ。
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