粉ミルクで育つと左利きになりやすい!? 米研究者「母乳期間の長さで利き手が決まる」との新説公表
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世の中の約9割は右利きだといわれている。そのため、左利きは生活上、いろいろと不便なことが多い。子どもが左利きだとわかると、右利きに“矯正”してしまう親も少なくない。
その一方で、芸術の世界ではレオナルド・ダ・ビンチ、ミケランジェロ、ピカソ、科学の世界ではニュートンやアインシュタイン、サッカーの世界ではマラドーナやメッシなどが左利きで有名で、いわゆる“天才”が多いといわれている(実際はあまり関係ないらしく、アインシュタインなどは両利きだったという説も)。
そのため、創造性ある子どもにするために、右利きの子どもをわざわざ左利きにしようと“矯正”する親も中にはいるらしい。
しかしそもそも、なぜ右利きのほうが多いのか、一定の割合の人が左利きになるのか、明確な要因はまだわかっていない。
そんな中、新たな説が発表された。それは、生まれてから母乳で育てられた期間によって、利き手が決まるというものである。
米ワシントン大学の研究者が発表した論文によると、6万組以上の母子を調査した結果、粉ミルクで育てられた赤ん坊と母乳で育てられた赤ん坊を比べると、“右利き以外”になった人数は、母乳期間が1カ月以下では9%減り、1~6カ月では15%、6カ月以上では22%減っていたという。ここでいう“右利き以外”には、左利きだけではなく両利きも含まれている。
つまり、母乳期間が長い赤ん坊ほど“右利き以外”になる人数が少なかったというわけである。ただ、母乳を9カ月以上続けていても、“右利き以外”になる人数にそれ以上の減少は見られなかったという。
この結果からわかるのは、もし子どもを左利きにしたいのなら、なるべく母乳期間を短く、左利きにしたくないのなら、少なくとも6カ月は母乳で育てれば、その確率が高くなるということである。
ただし、利き手の矯正を無理強いすることは子どもの脳に大きなストレスがかかるといわれているので、自然のままに育てるのが一番だと思うが……。
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