百獣の王から”スポーツエンタメ王”へ 武井壮からほとばしる「卓球愛」が止まらない!
#武井壮 #熱血!”文化系”スポーツ部
2019年、スポーツ・エンタメ界の顔は、もうこの男で決まりではないか? そんな印象すら覚えるのが武井壮だ。以前から『戦え!スポーツ内閣』(MBS)など、スポーツバラエティでのMCを任されていた武井だが、昨年から今年にかけて、その露出がさらにすさまじい。
『武井壮のパラスポーツ真剣勝負』(NHK)は特番からレギュラーへと昇格し、昨年10月からはラジオのレギュラー番組『ATHLETE HIGH』(J-WAVE)がスタート。年が明けてみれば、大河ドラマ『いだてん』(NHK)で日本最初のスポーツ同好会「天狗倶楽部」の創設者、押川春浪を熱演。天狗ダンスとともに話題をかっさらった。
活躍の場はキー局だけにとどまらず、静岡第一テレビのスポーツ情報番組では『武井壮のDynamicトーク』を今年から担当。東海テレビ『壮だったのか!たけい荘G』は同局開局60周年記念として新年早々にゴールデンで放送された。
百獣の王は、今やスポーツ・エンタメの王になったのだ。
そんな数ある番組の中でも、武井の“らしさ”が端的に発揮されていると感じるのが、卓球の魅力をとことん掘り下げる『卓球ジャパン!』(BSテレ東)だ。ここでいう“らしさ”とは、スポーツに対してどこまでも真摯であること。とにかくこの番組、卓球にとことん真面目で、愛情が深すぎるのだ。
毎週1試合、世界の卓球界で行われた注目マッチを、武井と卓球解説者・平野早矢香の副音声風ディープ解説で徹底検証。スポーツニュースでじっくりと扱っても2分もあれば長尺、と感じるこのご時世に、30分以上の尺を積んでワンプレーごとの狙い、技術的・身体的背景を掘り下げていく。こんなストロングスタイルな競技検証企画なんて、他競技であってもまずお目にかかれない。
同番組の制作陣、そして武井から感じるのは「卓球の魅力をそのまま伝えよう」という気概だ。この手の企画の場合、タレントに求められるのは「にぎやかし」であり、過剰な「頑張れニッポン」感だと思うのだが、武井はその真逆を行く。
ラリーの応酬では不要な言葉を排し、プレーが終わった瞬間に「なんか黙って見ちゃいますね」とつぶやくのみ。その合間を縫って解説の平野がプレーの意図だけでなく、大会の意義、規模、位置付けをわかりやすく説明する。また、たとえ日本人選手が劣勢に立たされても、「日本人とか中国人とか関係ないな、俺。いいプレーはいいプレー」と武井は拍手を惜しまない。
そして、武井の本領が発揮されるのは、試合でのプレーを通して、選手ひとりひとりの魅力を掘り下げていくこと。この点こそ、2020年の東京五輪に向けて人気競技の座を勝ち取っていこうという卓球界が、最も欲している部分だ。
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