“キング・オブ・アウトロー”瓜田純士が映画『クリード』を斬る! スタローンへの“忠誠心”強すぎ!?
#インタビュー #瓜田純士
“キング・オブ・アウトロー”こと瓜田純士(39)が森羅万象を批評する不定期連載。今回のテーマは、現在公開中のボクシング映画『クリード 炎の宿敵』だ。ロッキーシリーズから派生した『クリード チャンプを継ぐ男』(日本では2015年12月公開)の続編。ロッキーの大ファンで、シリーズ全作を飽きるほど見てきたという瓜田だが、果たしてこの最新作に対しては、どんな反応を見せるのか?
瓜田の“ロッキー愛”はハンパじゃない。ロッキーことシルベスター・スタローンがフィラデルフィア美術館の前でガッツポーズをする名場面の写真を自宅に飾り、それに勇気をもらいながら自身も毎日筋トレに励んでいるという。
「筋トレにはタンパク質が不可欠。スーパーのハム売り場に行ったら、俺は迷わず伊藤ハムを選ぶ」と瓜田。これも、伊藤ハムのCMに出演していたスタローンへの忠誠心なのだとか。
そんな瓜田は前作『クリード チャンプを継ぐ男』を見て、感動のあまり泣いたそうだ。その続編がこのたび上映されると知るや、「前作を超える予感がする。絶対に見逃せない!」と大興奮。公開初日に映画館へ駆けつけた。
あらすじは次の通り。ロッキーのライバルにして親友であるアポロは、『ロッキー4/炎の友情』(日本では1986年6月公開)で、ソビエト連邦の王者ドラゴと対戦。壮絶なファイトの末に倒され、そのまま帰らぬ人となった。あれから月日が流れ、ロッキーの指導を受けたアポロの息子アドニス・クリードと、ドラゴの息子ヴィクターが、ついにリングで激突することに――!
以下は、鑑賞後の瓜田夫妻の感想である。
* * *
――いかがでしたか?
瓜田純士(以下、純士) いやぁ、よかったです。作り手がファン心理をわかってる。物足りない点もあるにはあったけど、アドニスに子どもが生まれるなどの新展開もよくて、ガッカリさせない内容でした。際立ってたのは、アポロの奥さん。アドニスの嫁が妊娠してることを見抜いたり、ヴィクターにビビってるアドニスを奮い立たせたりと、オカンとして一枚上手な感じが最高でした。
――「物足りない点もあった」とのことですが、具体的には?
純士 いくつかあるんですけど、ドラゴの息子ヴィクターに関していえば、「俺はお前のロボットじゃねえ!」みたいに父親に噛み付くシーンが欲しかった。最後まで父親離れしてない点が残念でした。
瓜田麗子(以下、麗子) でもドラゴ親子にも、最後のほうでええ見せ場があったやん。
純士 あれは泣けたね。物語の設定もよかった。ロッキーに負けたせいで国からも嫁からも見捨てられたドラゴ親子と、守るべき子どもができたアドニス夫婦。お互い背負うものがあり、おまけに父親の仇という要素も加わるから、そりゃ男なら燃えるに決まってるでしょ! っていう内容でした。前作を超える感動だったかもしれない。
麗子 いや、ウチは、前作を超えることはなかったな。
純士 俺は初っ端から面白かったよ。なのに、上映中に嫁から「スタローンはカツラや」とか耳打ちされて、水を差されたわ。笑ったけど。
麗子 あれ、絶対にカツラか増毛やろ。ウチの目はごまかされへんで。
純士 確かに、スタローンやドラゴの嫁は、最新の美容技術を駆使した無理な若作りが見てて辛かった。と同時に今回、スタローンの出番が少ないことに寂しさを感じたなぁ。発言も年相応に日和ってたし。以前のスタローンは、もっと熱いことを言ってたんだよ。「人生ほど重いパンチはない」とか。でも今回は次世代の物語になってて、ロッキーが入り込む隙がなかった。もちろん、世代交代もいいんだけど、今作ではもっと、嫁よりもロッキーが、アドニスに付きっきりでいてほしかったな。アドニスが独り立ちするのは、次回作あたりでよかったんじゃないか。
――感動したと言う割に、苦言が多いですね。
純士 ロッキー好きとしてはどうしても、スタローンやシリーズの、この先のことを考えてしまうんでね。因縁はドラゴで終わり。『クリード』シリーズをまだまだ続けるつもりなら、アドニスの子どもにボクシングをさせる展開とかも有りだろうけど、アドニスの子どもは女の子だからなぁ……。
麗子 出産そのものには感動したけどな。最初のベッドシーン、「いらんわ~。見たくないわ~」と思って見とったけど、赤ちゃんができたことにつなげたんやったら、お見事やと思ったわ。
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