文化放送もジリ貧……プロ野球・巨人戦ナイター中継「全廃」へ
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在京ラジオキー局の1つ、文化放送が今季から巨人戦ナイター中継を事実上「全廃」することが判明した。
広告収入減少などラジオ業界を取り巻く環境が厳しい中、ライバルのTBSラジオは2017年限りで平日を含むナイター中継を廃止しており、それに追随する形だ。
事情に詳しい関係者によると、今回廃止されるのは、プロ野球期間中に土曜日の午後6時から放送されていた『文化放送ホームランナイター』だという。
「もともとは土曜、日曜の夜にレギュラー放送されており、基本的にはホーム、ビジターの巨人戦を中継していました」(関係者)
だが、東日本大震災が起きた11年以降、プロ野球全体における土日のデーゲームが定着。スポンサー離れもあり、レギュラー放送として中継するのが厳しくなった。すでに、日曜日の中継に関しては数年前から取りやめており、日本シリーズなど一部の中継に限っている。また、1月に放送された「箱根駅伝」の中継も予算削減のあおりを受けてリポーターの配置を削減するなど、こちらもパワーダウンが否めない。
今回、同局の看板番組の1つ『ライオンズナイター』は19年度もレギュラー放送することが決まっているが、こちらも「昨年から予算削減のため、ビジターの自社制作中継をやめているなど、影響が出ている」(同)という。
埼玉西武ライオンズがリーグ優勝した後、福岡ソフトバンクホークスと戦ったクライマックスシリーズ・ファイナルステージは「地上波での中継はなし。予算、スポンサーの兼ね合いはもちろん、10月スタートのナイターオフ編成を覆す力が完全になくなっている」という状況だ。
在京ラジオ局民放幹部の1人は「このままいけば、西武ライオンズ戦を中継する『ライオンズナイター』が消滅するのも時間の問題と指摘されても仕方がないほど、窮地に追い込まれている。それは、ライバル局でナイター中継に力を入れているニッポン放送も同じ。今はCSやBS放送、さらにDAZNなどネット中継も充実しており、劣勢に立たされている」とため息をつく。
ラジオ業界では、スマートフォンアプリで放送が聴ける「radiko」が普及、これらの活用法が生き残りの鍵を握るが、果たしてこの厳しい状況を脱することはできるか。
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