トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > エンタメ > ドラマ  > 役とリンクする深田恭子のモテっぷり

リアルと役柄がリンクする深田恭子のモテっぷり――ドラマ『初めて恋をした日に読む話』第1話

火曜ドラマ『初めて恋をした日に読む話』|TBSテレビより

 いつの頃からか、深田恭子は、「恋多き女優」と言われるようになった。

   真偽のほどは別にしても、これまで多くの熱愛が報じられてきたし、今年に入ってからも、ドラマの開始に合わせるかのように、カリスマ経営者との熱愛が報じられた。

 1月15日にスタートした、ドラマ『初めて恋をした日に読む話』(TBS系)。そんな彼女が演じたのは、「30歳を過ぎて初恋もまだ」という恋に不器用な女性だった。

 現実のモテっぷりとはまるで対極にあるような思われる役だが、これが不思議とハマっている。それは一体なぜなのか。

 彼女の魅力はたくさんあるが、「美しさ」と「親近感」の絶妙なバランスというのも大きな要素だと思う。親近感というのは、ちょっときつい言葉を使えば、「ダサさ」や「カッコ悪さ」でもある。長身で細身の美女というよりは、ちょっとふっくらとした愛らしさ。それが、今回の役柄でもある、「どこか人生がうまくいかない女性」にうまくシンクロしているのだ。

 そもそも、彼女がグランプリを受賞した、「ホリプロタレントスカウトキャラバン」は、オスカープロモーションが実施している「国民的美少女コンテスト」などに比べ、庶民性の高い人が選ばれる傾向にある。

 佐藤仁美や綾瀬はるかといった女優として活躍する人も、井森美幸、小島瑠璃子などのバラエティで活躍する人も、みんな美しいだけではない魅力を持っている。それは、言い換えれば、見ている人に“共感”される力であるだろう。今回のドラマのように、「成績優秀で人生勝ち組に見えても、実は自分に劣等感を抱いている」主人公に、共感を抱かせるのが、女優としての彼女の力量なのだ。

 幼い頃から東大合格を目指し、勉強一筋で過ごしてきた春見順子(深田)は、受験に失敗。教育熱心な母親との関係もぎくしゃくしたものになる。名門お嬢様大学に進学するものの、その後の人生の目標を見失い、漫然とした日常を送ってきた。

 32歳になり、塾の講師として働くものの、そこでもやりがいは感じられず、婚活サイトで出会った東大卒のエリート、安田(麒麟・川島明)からもふられてしまう。

 そんなある日、順子は、ひょんなことから、不良高校生のグループと知り合う。その中の一人、髪をピンクに染めていたのが、由利匡平(横浜流星)だった。

 匡平は、父親の菖次郎(鶴見辰吾)に連れられて、順子の働く塾にやってくる。そこで、息子を「ゴミ」「恥ずかしい」と言う菖次郎に対し、順子はつい言い返してしまう。

「人のことをゴミという人間の言うことなんて聞かなくていい!」

 結局、それが原因で退職することになった順子。幼馴染みで、キャバクラのオーナー松岡美和(安達祐実)、そのキャバクラで働くもんちゃん(真凛)などに悩みを打ち明けるが、なかなか打開策は見つからない。

 そんな時、順子にアプローチしてくるのが、いとこの八雲雅志(永山絢斗)だった。しかし、順子はその思いに気づくことなく、新しい恋を求めて、奔走する。

 一方、匡平は、父親を見返したい一心で、東大に入りたいと言って、再度塾を訪ねてくる。その熱意に押されて、順子も自分の中に眠っていた気持ちを思い出すのだった。

「青春は貯金できない」「勉強して覚えた知識は君のもの」「自由になったら迷子になった」など、ラブコメの要素の中に、「はっ!」とさせられる言葉やシーンが配されている。見ていて納得したり、考えさせられたりするのは、良いドラマの条件だ。

 ドラマの中でちりばめられた小ネタを探してみるのも楽しい。今回だと、直前に放送された『マツコの知らない世界』の「観覧車の世界」が終わってすぐに、ドラマのオープニングで観覧車が映ったところは驚いた。どちらの番組が合わせたのかわからないが、続けて見ていた人はニヤリとしたのではないだろうか。

 また、順子が不良グループに夕飯をごちそうするシーンで、グループの一人が「ハンバーグ!」と叫んだところも面白い。その後に、安達祐実演じる美和が入ってくる。これは、安達の元夫である、スピードワゴン・井戸田潤の持ちネタと絡めたものと思われる(ちなみに美和もバツイチという設定)。

 これはどこまで意識していたかわからないが、前クールの火曜ドラマ『中学聖日記』とも共通する部分がある。学校と塾という違いこそあれ、男子生徒が女性の先生に恋をするという展開(年齢差はこちらのほうが大きい)。

   加えて、どちらも過去の出来事を回想しているという設定で語られている点も、同じである。ドラマのテイストが違うと、ここまで雰囲気が変わってしまうというのも注目したい点だ。

 今後は、匡平と雅志、そして、匡平の担任である山下一真(中村倫也)からも好かれていくという展開になる。これこそ、モテ女深田の本領発揮であろう。

   どのシーンの順子も魅力的であったが、ラストの髪を束ねて気合を入れる姿は、抜群に凛々しくて可愛かった。

 深田恭子にしても春見順子にしても、人間としてかっこいい。そりゃみんな惚れちゃうよな!

(文=プレヤード)

最終更新:2019/01/17 12:18
ページ上部へ戻る

配給映画