”わかったフリ”をしない石原良純に学ぶべきこと
#テレビ日記
■森昌子「こんな無茶ぶりされたの初めてです」
8日放送の『徹子の部屋』(テレビ朝日系)に森昌子が出ていた。前半は普通に徹子とトークしていたのだけれど、後半は、森の姪っ子である“ま~ちゃん”(という設定の森昌子)が出てきた。
赤いつなぎを着てランドセルを背負い、後ろ髪をツインテールに結んで登場したま~ちゃん(8歳)、というか森。自身のコンサートでは、このキャラクターで寸劇をしたり、歌ったりしているらしい。
ま~ちゃんは、ファンの間では共有された“お約束”のネタなのだろう。そして、ファンも含めたみんなで“面白いもの”であるという認識に仕立て上げているという意味で、これもひとつのスナック的な濃いコミュニティが産み落とした代物なのかもしれない。
そのま~ちゃん=森昌子、Tシャツとか飴とか自分のグッズをいろいろ紹介した後は、徹子からいろいろモノマネを振られていた。山口百恵とか、桜田淳子とか、沢田研二とか、前川清とか。森がま~ちゃんに扮して、森が得意とするモノマネを披露するというねじれた構造。徹子はま~ちゃんに、森のモノマネを振ったりもしていた。
で、次々とモノマネのお題を出される森が漏らしたのが、次の言葉。
「こんな無茶ぶりされたの初めてです」
たぶん、一番の“無茶ぶり”は、濃密なコミュニティの中で仕立て上げられた“8歳のま~ちゃん”というキャラを、その外でも通用させようとしてはばからないことなのだと思う。
と、ここまで書いて気がつく。僕もまた、スナック・ま~ちゃんに足を踏み入れようとしている。このままだと、これはこれで面白いものなのだ、という形で、ま~ちゃんのことを理解してしまうかもしれない。急いでま~ちゃんから頭を引き剥がさないと。わからないものは、わからないままにしておこうと思う。頭の中の良純が怒っている。「わからないっていうことが普通だから」と。
(文=飲用てれび<http://inyou.hatenablog.com/>)
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