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ゲームが強くてもバカにされていた時代からの激変……『ゲームセンターあらし』新作に涙

「コロコロアニキ 2019年冬号」(小学館)

 昨年12月に発売された「コロコロアニキ」(小学館)に歓喜した、かつての男子は多かったのではないだろうか。なんと、読者全員サービスで、あの憧れのインベーダーキャップが応募者負担額税込み3,990円で用意された。そして『ゲームセンターあらし』の新作「プロゲーマー編」が掲載されたのである。

 ついに、インベーダーキャップをかぶって、自宅で必殺技・炎のコマなんかを再現できる。そして、禁断の必殺技・スーパーノヴァも……。

 スーパーノヴァは「次に使ったら、死んでしまう」必殺技だったハズなのに、何度も使っているという“話のつじつまよりも勢い”という感じが、今読んでも新鮮である。ともあれ、必殺技を試すと自宅のゲームコントローラーを破壊してしまいそうなので、注意しよう。

 そんな熱い『ゲームセンターあらし』だが、新作で描かれているのは、なんとeスポーツ参戦。これがいかに衝撃なのか、おわかりだろうか。

 単行本を読み直してもらうと歴然だが、過去のエピソードでは当時のゲームの置かれていた状況がよくわかる。

 エピソードの中では、ゲームすること自体が「悪」という風潮に抗うものも多い。時には、あらし自身がいくらゲームが強くても、お金をもらえるわけでもなく、人にほめられるわけでもないと、ゲームをやめようと考えることも……。

 そんな時代を乗り越えて、あらしでもeスポーツが取り上げられるようになるとは。まさか、ゲームが強いことに尊敬が集まるばかりか、お金まで稼げるようになるなんて、当時の誰も予測できなかったことではないだろうか。

 どんなことでも、努力を怠らず研鑽に努めれば、いつかは認められる。また、人生の大切なことを『ゲームセンターあらし』が教えてくれたのか。
(文=ピーラー・ホラ)

最終更新:2019/01/10 22:30
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