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【wezzy】

木村拓哉がネット中傷に「当たると痛い」叩かれるしんどさ吐露

 1月18日に東野圭吾の原作を映画化した主演作『マスカレード・ホテル』の公開を目前に控えた木村拓哉。この作品で木村拓哉は、連続殺人事件の捜査のために高級ホテルに潜入し、ホテルマンに偽装してホテル内で働くエリート刑事を演じる。

 木村拓哉といえば、ファンの前で自分の弱い部分など決してさらけ出さない印象だが、そんな木村拓哉が珍しくカメラの前で弱い部分を見せた。

 それは、1月2日放送『ニンゲン観察バラエティ モニタリング』(TBS)でのこと。このなかで木村拓哉は、自身の演技についての世間からの評価に傷ついたことがあると語ったのだ。

木村拓哉は「なにやったってキムタクだ」との世間の評価を知っていた
 この日の『モニタリング』では、『マスカレード・ホテル』試写会の出番前にグッズへのサイン入れを行っている木村拓哉のもとに、共演者の勝地涼が「芸能界を止めたい」との相談をもちかけ、それにどのような反応を見せるかというドッキリが行われていた。

 俳優として伸び悩んでいることを苦にし、芸能界から去ろうか悩んでいると勝地から打ち明けられた木村は、まずパートナー(前田敦子)に相談すべきと告げたうえで、自分も芸能活動をしていて辛い思いをすることはしばしばあると語った。

<いや、みんなしんどいでしょ? (自分も辛いのは)しょっちゅうだよ。だって、やる事なす事ね、色々叩かれるから。それに対しては、そういう意見もあるのかとは思うけど、でも事実だしね、それも>

 さらに勝地は、自分には「どの役をやっても“普通”になってしまう」との葛藤があると打ち明けるが、これに対する木村の返答は多くの視聴者を驚かせるものだった。

<自分だって言われてるもん、『なにやったってキムタクだ』って。しょうがないよね、人がそう言うんだから。でも、それはそれだし>

 「なにやったってキムタク」は、木村の演技を評価する際にしばしば用いられる言葉だが、自身の演技がそのような表現で論じられていることを彼は知っていたのである。

 しかし、そういった評価を<それはそれ>として受け入れつつも、それでも舞台に上がり続けていると語る。

 

 世間から厳しい評価を受けても木村が演技の仕事から逃げないのは、17歳のときに蜷川幸雄の演出を受け、「演じること」の素晴らしさを教わったからだった。勝地も木村と同じく蜷川の舞台で鍛えられた役者のひとり。木村は蜷川の名前を出しながらこのように語りかけた。

<それこそ、蜷川さんに色んなスイッチ押してもらったと思うし。全然世代もタイミングも違ったけど、同じあの方にスイッチを押してもらえた者同士、あの方のもとを通らせてもらった自分らが繋いでいく、責任ではないけど、義務でもないと思うけど、だから、嫌じゃない? 逃げるの。あの人のもとを通過させてもらったって、ものすごい自信じゃん>

木村拓哉が俳優の仕事を続ける理由
 実は、『モニタリング』に先立って木村は世間からの評価に傷つくことがあると語っていた。

 2018年12月に出版された「J MOVIE MAGAZINE」Vol.42(リイド社)のなかで木村は<わりといろんなパンチが飛んでくるのでそれを避けるのは大変です(笑)。当たると痛いですしね>と語り、世間の人々が自分に対して投げかける言葉に傷つくことがあるとしながら、それでも演技の仕事へのモチベーションを失わない理由をこのように語っていた。

<自分を欲してくれる現場があること。それがすべてかなと思います。それに、自分はまだまだだと思いますから。(中略)僕には僕なりの“まだまだ”があるということだと思うんですね。きっと、抱いたことのない感情だったり、思ってもみなかった言葉だったり、まだ発していないものがまだたくさんあると思うし、お芝居としてまだ表現していないことがあると思うんです>

 先の『モニタリング』では、木村による本気の説得に涙を流し始めた勝地に対して最後に<いまできてることって、いましかできないと思うよ。逃げるのは簡単だけど、逃げた先がもっと後悔すると思う>と語りかけていた。

 ここで発せられた<逃げるのは簡単だけど、逃げた先がもっと後悔すると思う>という言葉は、これまでの人生で木村が木村自身に言い聞かせてきた言葉であり、それはいまも続いているのかもしれない。

(倉野尾 実)

最終更新:2019/01/09 07:15
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