闇金で億単位を稼いだ男の転落と再生……処女作が話題の“伝説の不良”の素顔
#本 #インタビュー
──本を出版して何か変わりましたか?
藤井 変わらないです、人からは「本を出したね、応援するから」とかいろいろ言われますが、ぼくは今まで通り、自分の生き方を曲げる気はありません。
──本に書ききれていないことはありますか?
藤井 ありますけど、それは言う気もありません。ぼくが何か言ったり書いたりすると傷つく人間もいますから。
──まだまだ裏の部分はありそうですね。
藤井 それは当然ありますね。だけど何でも書けばいいというものじゃないですか。人の悪口を書くのは簡単だし、表に出ていないことで見てきたことはたくさんあるので、それを書くのも簡単です。だけどそんな曝露をするために本を書いたわけではありません。この本は裏社会の暴露本ではありません。そこはみなさんに理解をしてもらいたいです。
──最後に本を読んだ読者、これから読んでもらいたい読者にメッセージはありますか?
藤井 人間誰もが生きていれば壁にぶつかることがあると思います。その時に逃げるのは簡単です。だけど、ぶつかれば必ず解決します。逃げたら逃げ癖がつくし、周りからそんな人間だと思われてしまいます。ぼくは逃げずにぶつかり正面から戦った。勝ったとか負けたとか、そんなのは結果であり、どうでもいいんです。戦うことが大切なのをわかってもらいたい。そんな人たちに、少しでもぼくの生き方が参考になればと思っています。
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現在発売中の『実話ナックルズ』(大洋図書)では、藤井氏と同じくネオ・アウトローと呼ばれる、歌舞伎町を根城に裏社会に生きてきた工藤明生氏との対談も掲載されているが、それも併せて読めば、平成という時代の社会の裏街道を彼らがどう生きてきたかがわかるはずだ。マスコミでは決して語られない、時代のひとつの側面を理解する上でも『歌舞伎町 阿弥陀如来』必読の一冊であろう。
『歌舞伎町 阿弥陀如来 闇東京で暴走を続けるネオ・アウトローの不良社会漂流記』
著者:藤井学/発行:サイゾー/定価:1300円+税
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