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日刊サイゾー トップ > エンタメ  > オリコン合算ランキングは意味ナシ?

オリコンがCD売り上げ、DL、ストリーミングの「合算ランキング」発表開始! CDの比重が大きすぎて意味ない? 

 オリコンは12月19日より、「オリコン週間合算シングルランキング」「オリコン週間合算アルバムランキング」「オリコン週間ストリーミングランキング」の発表を開始した。CDが売れない時代における音楽ランキングとして、より一層“現実のヒット”を反映したものとなるのでは? との期待もあったが、フタを開けてみれば、かなり微妙な結果となっている。

 かつてのようにCDが売れまくる時代は終わり、ストリーミングサービスや動画サイトなど、さまざまな形で音楽を楽しむようになった昨今。CDの売り上げランキングは、握手券などの特典がついている女性アイドルや、ネット配信を行っていないジャニーズ系の作品ばかりが並ぶ事態となっており、音楽のヒットを正確に反映しているとは言い難い状況となっていた。

 そんな中、オリコンはCD売上枚数にデジタル・ダウンロード数、ストリーミングの再生回数を合計した新たな音楽ランキングの発表を開始。12月19日に発表された「オリコン週間合算シングルランキング2018年12月24日付」では、SKE48「Stand by you」が換算売上ポイント234,898ptで第1位を獲得した。しかし、この結果については“CD売り上げランキングと、ほぼ変わらないのでは?”との声も聞こえてくる。音楽業界関係者はこう話す。

「合算ランキングは、CD作品をベースに、DL数やストリーミング再生数を“売上ポイント”に換算して合算するというシステム。シングルの場合、CDは1枚の売上で1ptですが、DLは2.5回で1pt、ストリーミングは300再生で1ptとなっています。1曲再生あたりの単価が安いストリーミングはランキングにおける比重が小さくなり、1曲あたりの単価が高いCDは比重が大きくなるという形です。正直、既存のCDランキングとあまり変わりません」

“どの曲が、より多くの人に聴かれているか”という基準でランキングを作るのであれば、ストリーミングこそを重視する必要もありそうだが、オリコンの合算ランキングはそうなっていないのだ。

「あくまでも売上ベースのランキングですから、特典を付けていることで単価が上がっているCDに重きが置かれるのは仕方ないことです。しかしながら、そもそも現状のCDは特典目当てで購入されることが多く、CDが売れたからといって曲が聴かれているわけではない。そういう意味では、CDだけを別枠にして、ダウンロードとストリーミングだけの合算ランキングを出したほうが、“現実のヒット”に近いものとなるでしょう」(同)

 とはいえ、ストリーミングをメインとしたランキングにしても、それはそれで“最新ヒット”とはかけ離れたものになりやすい。

「12月19日に発表された『オリコン週間ストリーミングランキング2018年12月24日付』を見ると、1位と2位があいみょんの『今夜このまま』と『マリーゴールド』、3位がTWICE『YES or YES』、4位ONE OK ROCK『Stand Out Fit In』、5位があいみょん『君はロックを聴かない』となっています。リリース直後の新曲よりも、ロングランヒットが強い傾向があり、話題のアーティストの楽曲が複数上位に食い込んでくることがわかります。これがリアルなヒットということなのでしょうが、最新曲のランキングとしての機能はあまり果たしていません」(同)

 なかなかどうして“現実のヒット”を表すランキングを作り出すのは困難な模様。音楽の楽しみ方が多様化する今、むしろランキングに意味を持たせること自体が時代遅れなのかもしれない。

最終更新:2018/12/27 10:00
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