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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 「卓球元年」武井壮が大活躍!
熱血!”文化系”スポーツ部

武井壮が”卓球界の宣伝マン”として大活躍! 2018年のスポーツメディアを総ざらい

■各局・各競技で熱かった「振り返り企画」

 18年のスポーツメディア予想でもうひとつ挙げたのが「2018年は、過去を振り返る絶好の機会」ということだった。

 センバツ甲子園が90回、夏の甲子園が100回記念大会で、おまけに松坂世代20年。サッカーでもJリーグが25年目。W杯に初出場してからちょうど20年。さらに5月以降、盛んに取り上げられたのが、「平成最後の…」という平成振り返り企画だ。

 各局が放送した「視聴者投票によるスポーツ名場面」のランキングがまったく違うなど、見比べる楽しさもあった。また、テレビ朝日が1月に放送した『ファン1万人がガチで投票! プロ野球総選挙』では、投手部門で大谷翔平が1位を獲得。「歴代選手も含めたランキングで、この順位はおかしいのでは?」と、野球ファンの間で物議を醸した。この声を受けたわけではないだろうが、12月24日に『プロ野球総選挙~レジェンド選手編』を放送。回を重ねて精度も上がったのか、前回よりも概ね好評の声が大きかったように思う。

 もちろん、ランキングで誰もが納得するものを作ること自体、どだい無理な話なのだが、だからこそ、ファンを失望させない“説得力”が必要になってくる。平成の残り4カ月、こうした振り返り企画は、さらに増えることも予想される。それだけに、各局・各制作サイドが“説得材料”をどう用意し、表現するのかにも注目してみるのも一興だと思う。

 また、サッカー界の振り返り企画で秀逸だったのが、ネットメディア「フットボールチャンネル」の不定期連載「フリューゲルスの悲劇:20年目の真実」だ。厳密にいえば17年から始まっていた企画ではあるが、Jリーグ発足から5年ほどで起きた「横浜フリューゲルス消滅」という一大事件からもう20年。今だからこそ語れる当事者たちへのインタビューは、W杯前後にサッカー熱が乱高下した2018年にこそ読むべきものだったと感じている。

 スポーツの振り返り企画、というと華やかな側面や偉大な記録ばかりを照らしがちだ。だが、こうした「負の側面」もまた語り継いでいかなければならないと、あらためて感じ入った次第だ。

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