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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > ヒモ男、パチンコで生きられると確信
「ヒモ男、働く。」第4話

プレステのコントローラーを取り上げられたヒモ男、パチンコだけで生きていけると確信してみた

 残金、700円。持ち玉、0発。

 いつの間にか、全てを失っていた。期待値はプラスだったはずなのに。なぜか、圧倒的大敗北を喫していたのだ。

 これは、遠隔操作をされたに違いない。私は店の天井を睨みつけた。が、蛍光灯がまぶしくて、目がチカチカしたのですぐにやめた。

 遠隔操作とは、パチンコ界隈の都市伝説で、勝っている客がいると、店員がバックヤードから操作して、当たり確率を下げるというものだ。ありそうだ。いかにもありそうだ。

 私は脳内で激怒した。必ず、かの邪智暴虐なパチンコ屋の企みを除かんと。鼻息荒く家に帰ると、彼女に宣言した。

「俺、バイトする」

 そのパチンコ屋でバイトをし、内側から遠隔操作の真実を暴くのだ。

 こうして、私はとうとう働くことになったのである。

(文=窪田ショウ/第5話へつづく)

●窪田ショウ
勤労意欲は、タバコと一緒に燃やしてしまった現役のヒモ。楽をしようとすればするほど、妙に大変なことに巻き込まれるのはなぜだろう。

最終更新:2018/12/20 10:30
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