くりぃむ有田がUWFの掘り起こし作業に参戦!「前田日明vsドン・ナカヤ・ニールセン」語る
#アントニオ猪木 #プロレス #前田日明 #有田哲平
■有田によるUWFの掘り起こし作業
前田 vs ニールセン戦の試合内容について語る有田。この試合は何度も見たと、彼は胸を張る。
1ラウンド開始早々、ニールセンの左ストレートが前田の顔面を捉えた。
「前田さん、実はそこから記憶がないらしいです。そこからは本能で闘ってたらしいです。まあ、ニールセンがいいですもんね。かませ犬じゃないです。ニールセンって強いんです。なんとか関節技に持ち込もうと足を取ろうとしてもバーンって外して、パンチ、キックを放ってくる」
結果、この試合は5ラウンド2分26秒に、逆片エビ固めで前田が勝利を収めた。
「“スゲーな、前田!”って話になって。しかも、試合が面白いの。異種格闘技戦にありがちな膠着試合じゃないの。投げもあるし、キックもあるし」
一方のメインイベント、猪木vsスピンクスはどうだったか?
「まず、スピンクスがすごい太ってました。動きも鈍いんですよね。ダラダラと8ラウンドまで行って、まさかの体固めで猪木が勝ったという。僕も覚えてないんです、それくらいひどい試合だったんですよ。もう一回見ようって気がないから、見たのはこの一回だけだったと思う」
有田の感想は、当時のプロレスファンの総意だ。前田との対戦を猪木が避けたために猪木vs前田は実現しなかったが、週プロは緊急増刊号(86年10月25日増刊号)の表紙コピーで「前田、猪木に勝つ!」とストレートに断言。この一文に対して、当時の新日本から編集部へクレームが寄せられたそうだが、ファンとしては週プロの英断を評価するべきだろう。
「どうなりましたか、もくろみは? こっち(猪木の試合)が盛り上がり、こっち(前田の試合)がシラケちゃうのか。真逆です。“猪木はもう終わったな。前田はスゲエな”。その時に付いた称号が“新格闘王”。言っときますけど、猪木さんをバカにしてるわけじゃなくて、猪木さんの全盛期を越えた後だから、こういうことが起きてるわけですけども」
プロレスの過去の名勝負を今のファンが見ても、おそらくピンとこないケースも多いはずだ。当時を生き、当時の時代性の中で生きた人が語り部となり、思い入れを盛って語ってこそ、ようやく帳尻が合うというか。
昨年以降、掘り起こし作業が頻繁に行われるUWFだが、前田に思い入れを持つファンとしての立場から有田がUを掘り起こした回顧回であった。
(文=寺西ジャジューカ)
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事