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日刊サイゾー トップ > エンタメ > テレビ  > くりぃむ有田、前田日明の語り部に

くりぃむ有田がUWFの掘り起こし作業に参戦!「前田日明vsドン・ナカヤ・ニールセン」語る

■前田日明の語り部と化す有田

 1986年10月9日に、猪木のレスラー生活25周年を記念したイベント『INOKI 闘魂 LIVE PART I』が開催された。メインイベントは猪木による異種格闘技戦。相手は、元ボクシングヘビー級チャンピオンのレオン・スピンクス。そのアンダーカードとして組まれたのが「前田日明vsドン・ナカヤ・ニールセン」の一戦だ。

 荒れた少年時代や新日との軋轢を振り返る際、“セルフ語り部”となり、発信する自己プロデュース力を前田は持っている。ニールセン戦での新日の対応について、前田は不信感をあらわにした。

「ニールセン戦が決定したのが2週間前で、そんで新日本側にニールセンっていうのがどんな試合やってっか聞いてもわからない。負けるわけにはいかないから資料をくれって言ったらプロマイドが送られてきて(苦笑)」(「週刊プロレススペシャル6 プロレスVS格闘技大戦争!」/ベースボールマガジン社より)

 有田が「柴俊夫さんに似てる」と評したニールセンだが、資料が不足していた前田は相手の顔さえ把握し切れていなかった。

「最初、顔さえわかんなかったから“ドンな顔やニールセン”って言ってたんだけどね」

「ほんで試合のビデオもって言うんだけど全然くれないんだよ。(海外から試合のビデオを取り寄せて)見てみたら(キックボクシングの)現役のチャンピオンで、いま旬の選手だと。それで一番の武器はなんですかって聞いたら左のストレートだって。そこでやっとサウスポーってわかった」

 この時の前田と新日のせめぎ合いについて、できるだけニュートラルな立場で有田は解説しようとする。

「異種格闘技戦をやる以上、相手がどんな選手なのかビデオを見て研究だとか、トレーナーを付けて……っていうことをやらなきゃいけないんです。いつものプロレスじゃないですから。猪木さんは当然始めてます。でも、前田さんには来ないんですよ、資料が。これについて、前田さんは思うんです。“新日本プロレスのやり方だ”と」

「あくまで、裏読みですよ? 猪木さんはヘビー級のレオン・スピンクスに勝って、前田さんは苦戦して負けたりなんかしちゃって。そしたら、今は“前田スゲーな”となってるんだけど“やっぱ猪木だな!”と。だから、あえて比較するように異種格闘技戦を2本並べてるわけです。相手(の資料)も、あえて出さない」

 前田も、その意図については理解していた。

「ああ、これは俺へのあてつけで、差を見せてやろうっていうのがわかったから、負けられないなと思って」

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