“西の女帝”上沼恵美子の出演番組を片っ端から見てみたら、やっぱり面白かった件
#上沼恵美子 #テレビ日記
■「U.S.A.」ダンスへの同調圧力には屈する?
その4。11日放送の『第18回わが心の大阪メロディー』(NHK総合)。大阪の名曲をお送りする、年に1回の特番である。司会は藤井隆と松坂慶子、そして小田切千アナウンサー。上沼はこの番組に歌手としてゲスト出演していた。
「大阪ラプソディー」を歌い上げる上沼、やしきたかじんとの思い出を語る上沼、松坂に「もし上沼さんの人生をドラマ化するときは、ぜひ私に上沼さんの役をさせていただけませんか?」と問われ、「まぁ、そんな……顔はそっくりですよ?」と軽口を叩く上沼。
そんな上沼関連の見どころも多々あったのだけれど、個人的に面白かったのは、今年のヒット曲「U.S.A.」を出演者全員が踊るエンディング。番組では「U.S.A.浪花スペシャル」と称されていた。
広いNHK大阪ホールのステージの中央で、DA PUMPが歌って踊る。ステージの脇で、上沼が踊る。松坂も踊る。藤井、踊る。荻野目洋子、踊る。三山ひろし、踊る。福田こうへい、踊る。May. J、踊る。リトルグリーモンスター、踊る。くいだおれ人形、踊る。Mr.オクレ、指揮棒を振る。海原はるか、髪の毛を振る。天童よしみ、当然踊る。上田正樹、まったく踊らない。
そう、上田正樹がまったく踊らなかった。ISSAが「みんなで!」と盛り上げても、周囲がいくら盛り上がっていても、上田はずっと手拍子だけだった。
これから年末年始に向け、「U.S.A.」を踊る芸能人を見かける機会はますます増えるだろう。東野幸治も別の番組で言ってたけれど、今年の『紅白』で五木ひろしが拳を握りながら「いいねダンス」を踊ることがあるとすれば、そのさまは必見だろう。
2018年の今、テレビを席巻する「U.S.A.」ダンスへの同調の圧。それをはねのける芸能人を見るのは、上田が最初で最後になるかもしれない。関西では誰も逆らえない、みたいに勝手に怖がられている上沼だって、「U.S.A.」には逆らえないのだ。
いや、それは上沼が屈服しているというよりも、与えられた役割を全うしているということではあるのだけれど。そしてそれは、若手を叱る人、みたいな番組上で与えられた役割と、審査員という役割の間でカメラの前に立つことを求められた、『M-1』での姿に重なったりもする。
にしても、上田正樹、すごかったな。僕は五木ひろしを見ながら、上田を思い出しているだろう。そして、ちょっと楽しい気分になっているだろう。
なんだか話がズレてしまったけれど、上沼が出ている番組をひとまず片っ端から見てみたところ、やっぱり上沼は面白かったし、何より、上沼がいなければ見なかったかもしれないテレビ番組も、面白いなと思った。
(文=飲用てれび<http://inyou.hatenablog.com/>)
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