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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 上沼恵美子はやっぱり面白い?
テレビウォッチャー・飲用てれびの「テレビ日記」

“西の女帝”上沼恵美子の出演番組を片っ端から見てみたら、やっぱり面白かった件

■女性視聴者の声を代弁

 その2。14日放送の『怪傑えみちゃんねる』(関西テレビ)。上沼が大平サブローとMCを務める関西ローカルのひな壇系トーク番組。先週は夫婦に関する話が多くを占めていて、たとえば妻から家事の給与を請求されたと話すU字工事・益子が、上沼に論難されたりしていた。

「お金がほしいわけじゃないの。優しさがほしいの。手を差し伸べてほしいのよ。それがないから。それか益子ちゃん、もう月1,800万円ぐらい稼げ。どっちかや」

 益子、アマゾン奥地にいるときより汗かいてたんじゃないか。

 また、仮に妻が来年亡くなるようなことがあったら、20歳ぐらい年下の女性とパートナー関係になりたい、という大平の発言を受け、上沼は次のように喝破する。

「女でそんなこと言うてみいや、どう言われる? 来年(私の)主人が逝ったら、42、3の男の人とお茶をしたり、映画を見たりコンサート行くねんなんて言うて……言うただけで、もう終わりや。な? 男って得やね。何十になったって遊んでも全然平気やんか。なーんか知らんけど、勲章みたいに思うてるやんか」

 こういった発言が、テレビの前の特に女性視聴者に訴えかけるところは大きいのかもしれない。他方で、上沼のこういったトークに対しては男性側からのツッコミもあるだろうし、上沼の男女観はアップデートされていないのではないか、みたいな話もあるかもしれない。

 でも、14日の『しくじり先生』(テレビ朝日系)で、夫・宮崎謙介の不倫を許容した妻・金子恵美(ともに元衆議院議員)に対し、「いい女」「素敵な奥さん」「最高の女性」といった声が周りの男性タレントから飛ぶ、みたいな光景を見たりすると、平成が終わろうとする現時点でも上沼の話芸がカウンターとして効いている理由が、なんとなくわかったりもする。

 ただ1点。U字工事・益子は月に1,800万円は稼げないかもしれないけれど、アマゾンの奥地で銃撃されたり、勾留されたり、猿の味を知って日本に帰ってきたりしているので、そこは少し斟酌してほしい。

■上沼の横でも何も積み重ならない高田純次

 その3。9日放送の『上沼・高田のクギズケ!』(日本テレビ系)。上沼と高田純次がMCを務める情報番組である。

 冒頭、「ちょっと一言よろしいでしょうか」と言った上沼は、例の「炎上」について話し始める。審査は自分の立場から公正に行ったこと、2人の発言について自分は特に気にしていないこと、興味もないこと、というような内容だ。それを受けて、隣の高田が言う。

「じゃあ、来年からはボクが(審査員として)出るようにしましょうか」

 高田は上沼の横でも、いつものように適当で最高だ。突然キレる高齢者の話題になったときも、こんな感じだ。

上沼「(高田さんはキレるイメージが)全然ない。20年ぐらいお付き合いしてます、高田純次さんと。マネージャーさんを怒ってるとか、スタッフを怒ってるとか全然見たことない」

高田「いやいやボク今ね、痔がキレてるんでね」

 芸能ゴシップや社会問題を扱うトークの中で、一事が万事、この調子。何も積み重ならない。積み重ならないということが積み重なっている感じ。なんだか、上沼の件にせよ何にせよ、ゴシップとかネットでの「炎上」ネタを真顔で話しても詮無い、みたいなことを、先週見たテレビの中でただ一人、徹底的に語り示しているようでもあった。ゴシップを扱う番組に出てるのに。

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