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日刊サイゾー トップ > エンタメ > ドラマ  > 『下町ロケット』軽部の素顔が……

『下町ロケット』第10話 下町の舞台・大田区を襲う蒲田くんを迎え撃て!! 明かされた軽部の素顔

TBS系『下町ロケット』番組公式サイトより

 阿部寛主演の熱血理系ドラマ『下町ロケット』(TBS系)もいよいよクライマックスです。裏番組ではテレビ朝日が大ヒット映画『シン・ゴジラ』(16年)という強力な刺客を差し向けてきましたが、『下町ロケット』も復活のイモトアヤコ、変人・軽部の意外な素顔、そして吉川晃司の華麗なボウリングフォームといった見せ場で応戦しました。エンジンフル稼働状態となった『下町ロケット ヤタガラス』第10話を振り返りましょう。

 後半戦に入って出番がすっかり減り、『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)のやらせ問題も尾を引き、心配されていたイモトアヤコ扮する天才エンジニア・島津ですが、第10話で完全復活です。プー子生活を脱して、大学の非常勤講師として働き始めた島津は、念願叶ってカリフォルニアの工業大学で研究職に就けるチャンスも手に入れます。また、「帝国重工」時代から苦楽を共にしてきた「ギアゴースト」の伊丹社長(尾上菊之助)からも戻ってきてほしいと頼まれます。

 しかし、島津が選んだ再就職先は、佃社長(阿部寛)率いる中小企業「佃製作所」でした。自分を本当に必要としている職場で働くことが彼女の仕事のモチベーションだったのです。日本の農業を救いたいという佃社長の熱い想いに協力することにしたのです。

 三顧の礼をもって「佃製作所」に迎え入れられた島津は、さっそく社名入りの作業着に着替えます。あまりに作業着姿がぴったり似合うため、「佃製作所」の社員たちは大喜びです。「帝国重工」の財前部長(吉川晃司)の勝負服が高級感漂うスリーピース・スーツなら、天才エンジニア・島津はシンプルな作業着こそが勝負服なのです。

(前回までのレビューはこちらから)

■島ちゃん軽ちゃんコンビの誕生!

 気になるのは、「佃製作所」きっての変人・軽部(徳重聡)のリアクションです。途中入社の島津が役員待遇で、軽部がそれまでリーダーだったトランスミッション開発チームを担当することになりました。島津が「ギアゴースト」を退職した際には、目から「一緒に働こうよ」ビームを発していた軽部ですが、カメラは無言のままの軽部を映し出すだけです。しかも、相変わらず定時になると退社してしまいます。立花(竹内涼真)とアキ(朝倉あき)は、島津にチームリーダーの座を奪われたことが面白くないのではと勘ぐってしまいます。トランスミッション開発チームに不穏な空気が漂います。

 開発部長の山崎(安田顕)は立花とアキをおでん屋に誘い、軽部の家庭の事情について説明します。軽部には生まれつき心臓の弱い娘がおり、妻も共働きのため、病院への送り迎えは軽部がしなくてはいけなかったのです。職場ではぶっきらぼうな軽部ですが、娘には子煩悩そうな優しい表情を見せていました。

「帝国重工」が開発した農業ロボット「アルファ1」の内部に不具合があることに気づいた軽部が「アルファ1」を思い遣るような表情を見せ、出来たばかりの「佃製作所」の試作ロボットに「がんばれ!」と声援を送っていたのは、自分の娘とロボットたちを重ね合わせて見ていたからだったのです。

 軽部がいつも定時で退社し、週末を利用した農作業ボランティアにも参加しなかった理由がこれで分かりました。しかも、立花やアキがおでん屋で呑んでいる間、軽部は会社に戻って黙々とひとりで作業を続けていたのです。タイムカードは一度押しているので、これはサービス残業でしょう。

 天才エンジニアの島津は、軽部の堅実な仕事ぶりをしっかり理解していました。きっちりと自分の担当パートを仕上げてみせた軽部のことを「これからもよろしくね、軽ちゃん!」とねぎらう島津に対し、「よろしく、島ちゃん♪」と応える軽部でした。才能ある人間同士が認め合うことで、トランスミッション開発チームは急激な進化を遂げていくのでした。軽部のことを過小評価していた立花とアキは、エンジニアとしても社会人としてもまだまだ次元が下だったのです。

 島津の歓迎会を兼ねたボウリング大会が開かれます。「アルファ1」の改良を「佃製作所」に依頼している財前部長も、途中参加することに。上着だけ脱いだスーツ姿で、パーフェクトな投球フォームを披露する財前部長。改良型「アルファ1」完成への祝砲代わりとばかりに、見事なストライクを決めてみせます。

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