36歳未婚彼女ナシ男が、10年ぶりに『あいのり』を見た正直すぎる感想
#あいのり #Netflix
■あいのりメンバーとの「世代の違い」
新シリーズは「え? なんで告白OKじゃないの?」「え? なんでこのタイミングで告白するの?」「え? なんでそっちに告白するの? あっちじゃないの?」という驚きの展開の連続です。たぶんですが、この原因のひとつは、旧あいのり世代である僕たちとの「世代の違い」です。20代前半が多い『あいのり』メンバーのほんどは、自分の気持ちが100%になったら告白するのです。相手が今何%なのかなんて、大きな問題ではない。当然「こっちはまだ100%じゃないよ」と振られる。結果、「番組成立してる? 大丈夫?」と不安になるほど、全然カップルが誕生しない。若い彼らには何度だってやり直しができるから、振っても振られても大丈夫なんです。僕らが「次付き合う人とは結婚しなきゃ」「もう5年も付き合ってるから、結婚してくれるでしょ」という守りに入っている中、『あいのり』のメンバーは「100%の気持ち」という名の若さがあるからこそ振るえる愛の暴力で殴り合います。
さて、好き勝手言ってきましたが、ここで考えなければいけないことがあります。「僕たちは、彼らにとやかく言えるほどの恋愛をしてきたのか」ということです。面と向かって、一人の異性に100%の気持ちを声に出して「好きだ、大好きだ!」と伝えてきたのか? 地上波の『あいのり』を見て純粋な恋愛に憧れたはずなのに、おそらく多くの人は「あの頃の未来に僕たちは立っているのかな」の問いには「NO」と答えざるを得ないはずです。彼らに胸を張れるような恋愛を、僕たちはしていない。大人になり、賢く、ずるくなってしまい、傷つかないように、恥をかかないように、変なやつと思われないように、なんでもかんでもスマートに終わらそうとしてきたのではないか――。
大人になって、まるで手かせ足かせをつけられたような恋愛をしている旧あいのり世代に僕は言いたい。今すぐ『あいのり』に戻りましょう。彼らは、全身で、全力で恋愛をしています。人間臭くて、みっともないシーンもあります。でも、本来、人間の恋愛はみっともないものだったはずです。泣いたり、怒ったり、嫉妬したりしながら、みっともない部分を赤裸々にさらけ出す魅力が、地上波という呪縛から解き放たれた『あいのり』にはあります。僕たちがするはずだった恋愛を、人間臭さを爆発させた、まるで至近距離で殴り合うような恋愛を見て、ツッコんだり、驚いたり、懐かしんだりしながら、自分がするべき恋愛を思い出しましょう。
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