近道に走行妨害……中国発・マラソン大会は迷惑行為のオンパレード!
2018/12/12 21:00
#中国
そして一番新しいところでは、12月2日に広西チワン族自治区南寧市で開かれたマラソン大会で、エチオピアの選手がトップでゴールした途端、係員が駆け寄って、まだ小走りで走っていた選手の手をつかみ、無理やり走りを止めさせた。いきなり足を止められた選手は、そのまま地面にへたり込んでしまった。
無理やり止めた理由はといえば、なんと、大会のバナーをバックに優勝選手の記念写真を撮影させるためだった
マラソンに限らず、どんな運動でもそうだが、激しい運動をした後は、しばらく緩やかな動きを続けて、息と心臓の動きを整える必要がある。しかし、運動直後にいきなり動きを止められると、心臓に大きな負担がかかり、ヘタをすると命に関わる危険性もあるのだ。この係員の危険な行為には、中国国内からも非難の声が上がった。
中国事情に詳しいフリーライターの吉井透氏は、マラソン大会における一連の不祥事について、こう指摘する。
「つい数年前まで、中国人はマラソンなど見向きもしませんでした。それが、今では雨後のたけのこのように、全国各地でマラソン大会が開かれています。現地紙によると、中国で開かれたマラソン大会は、2011年にはたった22レースだったのに、6年後の17年には1,102レースと、約50倍にも増えたそうです。あまりにも急激に普及したため、マラソンに対する知識が追いつかず、競技について無知な人たちが大会を管理しているため、こういったことが起きているものと思われます」
ランナーもランナーなら、主催者も主催者。中国のマラソン大会では、まだしばらくは、こういったトラブルが引き続き起こりそうである。
(文=佐久間賢三)
最終更新:2018/12/12 21:00
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
9:20更新
イチオシ記事
現役ヤクザも視聴する78歳の元山口組顧問弁護士・山之内幸夫が「アウトロー系YouTuber」に大転身した驚愕の理由