『水曜日のダウンタウン』×「クロちゃん」という”禁断の組み合わせ”
#伊集院光 #平野レミ #水曜日のダウンタウン #クロちゃん #テレビ日記
テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(12/2~8)見たテレビの気になる発言をピックアップします。
■平野レミ「死んだばっかりの魚のおいしいこと」
一般的に、死は悪いことである。少なくとも、善いことだとはされにくい。けれど、平野レミは言う。
「死んだばっかりの魚のおいしいこと」
12月4日放送の『有吉弘行のダレトク!?』(フジテレビ系)の料理コーナーに出演した平野。いつものように忙しく調理をし、レミパンもちゃっかりアピールし、食材を立てて盛り付ける。今回立たされたのはパクチーだった。
そんな平野の次男の嫁は、食育インストラクターの和田明日香。時々、一緒にテレビにも出ている。で、そんな嫁のところに、平野は突然、カツオを届けに行ったりするらしい。それも、みんな寝ている夜中に。
平野「遠くの方からさ、北海道とか九州から帰ってくるときさ、必ずさ、市場に行って魚を買ってくるの。でっかいやつ。それをさ、嫁に食わせようと思って(インターホンを)キンコンキンコンキンコン鳴らして。そしたら、もう寝てるんだよね。『食べなさい新鮮だから。今日よ、死んだばっかりだから食べなさい』つって。それがさ、どうもね、嫌らしいのよね」
有吉「(夜中の)11時とか12時とかに?」
平野「だってさ、死んだばっかりの魚のおいしいこと。あれを嫁に食べさせようと思って」
以前、クイズ番組などでもおなじみの言語学者の金田一秀穂が、人の感覚が言葉によって左右されているということのたとえで、こんな話をしていた(NHK『SWITCHインタビュー 達人達』2016年1月30日)。
「“死んだ魚の生の肉”と言われてもおいしく感じないけれど、“刺身”と言われるとおいしく感じる」
僕たちは言葉を変えることで、死のような怖いものやタブーを、安心できるものに変えているのだ、と。
しかし、「死んだばかりの魚はおいしい」と言ってはばからない平野は、そんな研究者の知見を脇に追いやる。そういえば平野は、料理研究家という肩書を嫌い、料理愛好家を自称する人だ。愛する父親の遺骨を、その愛ゆえに、ちょっと食べちゃったりする人でもあった。善悪もタブーも「おいしい」への愛で、あるいは愛ゆえの「おいしい」で上書きしていく、料理愛好家・平野レミはやっぱりすごい。
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