プライベート動物園に、若返り手術まで……メキシコ人“麻薬王”の豪華ライフをかつての右腕が暴露
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麻薬密売組織のボスとして稼いだ資産は日本円で1,000億円以上、これまで2度逮捕されて収監されたものの、2度とも脱獄に成功して再び麻薬密売の世界に返り咲いたメキシコ人麻薬王、エル・チャポことホアキン・グスマン(61)。2014年に再度逮捕され、現在はアメリカに身柄を移されて裁判を受ける身となっている。
メキシコの貧しい農家に生まれたグスマンは、子どものころから家計を助けるために麻薬の売買に手を染め、20歳のころに麻薬組織の一員となった。
その後、徐々にのし上がり、ついに麻薬カルテルのトップに立ったグスマンは、マリファナやコカインをアメリカに密輸することで、莫大な利益を上げていった。
現在、ニューヨークで行われているグスマンの裁判では、かつての右腕で、その後、麻薬取り締まり当局の協力者となったミゲル・アンヘル・マルティネスが、重要な目撃者として裁判の証言台に立ち、グスマンに関するさまざまな話を暴露している。
グスマンのカルテルが莫大な利益を上げるようになったのは、アメリカにおける1990年代のコカインブームだった。
カルテルはアメリカの国境地帯に掘ったトンネルや、秘密の隠し場所があるタンクローリー、偽のチリペッパー缶など、さまざまな方法でメキシコからアメリカに大量の麻薬を運び入れていた。その見返りは、莫大な額のアメリカドルの札束だった。
その札束はまず、アメリカと国境を接するティファナ市のアジトに集められ、そこからプライベートジェットでグスマンの元に届けられた。1回のフライトで運ばれる現金は1,000万ドル(約10億円)以上にも及んだというから驚きだ。
グスマンはメキシコ各地に豪邸を持ち、武装したボディガードと共に飛行機でそれらの家を転々としていたという。「メキシコのすべてのビーチにグスマンの家があった」と、マルティネスは証言している。
ビーチリゾートとして有名なアカプルコの海岸沿いの豪邸にはプライベート動物園があり、アシカやトラ、ヒョウなどを小さな列車に乗って眺めることができたそう。
愛人は4~5人おり、それぞれに“お手当”が渡されていた。グスマン自身は時折スイスに渡り、細胞を若返らせる施術を受けていたという。
グスマンの弁護士団は「グスマンは陰の支配者によって無実の罪を着せられているだけだ」と無実を主張しており、証言者のマルティネスについても「グスマンの下で働いていたときは麻薬常習者だった男の証言など信用できない」としている。
裁判は長期戦を迎えるものと思われるが、かつて南米コロンビアで麻薬密売組織「メデジン・カルテル」を率いて麻薬王として君臨していたパブロ・エスコバルは、44歳のときに警察部隊に追い詰められ、射殺されている。
それに比べたら、刑務所とはいえ生きていけるのだから、まだマシといえるだろう。
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