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週刊誌スクープ大賞

眞子さまと小室圭さんは、即刻記者会見すべし!? 秋篠宮さまの“発言”は2人へのエールだ

 そうした中、文春と新潮が大特集を組んできた。文春は、ゴーン追放を仕掛けた日産の「極秘チーム」を実名で報じている。

 ルノーとの経営統合に舵を切ったゴーンに危機感を持った日産は、ゴーンの不正に関する情報収集を始めた。そのひとりはマレー系英国人で弁護士資格を持つハリ・ナダ氏。彼は代表取締役になったとき、ゴーンのインド事業の私物化などで、ゴーンのやり方に疑問を持つ。

 リーマンショックなどで減益になったため、ゴーンはインドのホバー社と独占代理店契約を結ぶ。この会社の社長の娘はゴーンの長女と同じ学校で、家族ぐるみの付き合いだった。しかし、売れ行きがよくないために関係が悪化し、6年後の14年には契約を解除している。

 こうした情報を彼は、菅官房長官とも親しい川口均専務執行役員に届けている。今津英敏監査役は、オランダに設立された子会社「ジーア・キャピタルBV」の資金がバージン諸島に置く孫会社に流れ、ブラジルとレバノンにあるゴーンの高級住宅の購入や改装費に充てられていたことを知る。

 彼らは実行役のO氏を説得して「ある資料」を手に入れる。だが、これを検察に告発すると、O氏やハリ・ナダ氏は法的責任を問われる。そこで元検事の熊田彰英弁護士、名取俊也弁護士に相談する。

 そして6月から始まる司法取引制度を利用しようと決まった。文春によると、西川廣人社長に調査結果がもたらされたのは8月頃だという。もともとゴーン・チルドレンだった西川社長だったが、ゴーンの私物化のすべてを知らされ、検察の捜査に全面協力する決意を固めたというのである。

 今回の捜査の責任者・森本宏東京地検特捜部長は、強気の捜査姿勢で知られるそうだ。「今後は直近三年分の有報の虚偽記載(約三十億円)で再逮捕し、最大四十日間の拘留期間でさらに調べを進め、業務上横領や特別背任に繋げたい意向です」(検察関係者)。

 新潮は「20の疑問」という特集。いくつか見てみよう。特別背任が成立すれば、10年以下の懲役か1,000万円以下の罰金だが、これがなくても合計約80億円の報酬を記載していないことになり、動機が悪質だと認定されれば、実刑の可能性もあるという。早くも「有罪」認定である。

 レバノンに17億円の豪邸と報じられているが、経済力世界80位のレバノンにそんな豪邸があるのか? という疑問には、元レバノン大使の天木直人氏が、写真を見る限り10億円なら納得できるし、このような豪邸はいくつもあると話している。

 ベルサイユ宮殿で再婚相手との結婚パーティーを催したというが、そんなことは可能なのか? そこは宮殿とは別で、離宮がある大トリアノン宮殿の部屋の一つだという。一般でも利用することはでき、ゴーン夫妻の場合は参加者は120名ぐらいだったから、場所代食事代合わせて500万円から600万円ぐらいだそうだ。ゴーン容疑者からすれば、小銭であろう。

 ルノーの大株主であるフランス政府が、これから口を出してくるが、黙らせるには? 日産が今後、フランス政府やルノーから干渉されないためには、現在日産が所有しているルノー株15%を、25%に買い増すか、両社の関係を従来通り維持し、人事などの重要事項に関しては、お互い干渉しないという覚書を結べという。

 ゴーンの夢は、2022年に控えるブラジル大統領選に出馬することだったといわれる。特別背任などで実刑になれば出馬は不可能だが、仮に、灰色無罪、または執行猶予がつけば、出馬の可能性はあるのではないか。これは私の個人的な意見だが。

 大スポンサーである日産に気を使って、テレビはこの事件を扱うのに消極的だ。だが、私の目から見て、この逮捕事件にはまだまだ裏があるに違いないと考える。

 もし検察が、証拠が不十分なのに逮捕・長期拘留して「自白」を当てにしているとしたら、手ひどいしっぺ返しを世界中から受けることになる。

 検察にのめり込み過ぎる朝日新聞は、今一度客観的にこの事件を見直したほうがいい。

 それに、ゴーンを検察に売り渡した日産幹部たちの「罪」も、同時に、直視すべきである。私は、ゴーン容疑者が無罪だというのではない。だが、今のゴーンバッシングは、ヒステリックに過ぎる。このままでは、韓国、中国に続いて、嫌仏という空気が蔓延しかねない。心配である。

 ゴーン逮捕でまだ語られていないのが「日本版・司法取引」である。私の記憶では、ロッキード事件で田中角栄前総理が逮捕されたとき、日本でも大きな話題になった。賄賂を渡したほうが司法取引で罪を問われないのはおかしい、司法取引で得られた証言を日本の裁判で採用するのはやめるべきだなど、侃々諤々の議論が巻き起こった。

 ゴーン逮捕の衝撃が大きすぎて、まだそこまで考えが回らないのだろうが、ニューズウイーク日本版は、これからは司法取引を前提としたコンプライアンス・クーデターが日本で本格化する可能性があると指摘、だが、「企業のコンプライアンス違反を口実とした『クーデター』には、捜査機関との司法取引で都合の良い虚偽の自白が行われるリスクもある。日本企業はこの『両刃の剣』を使いこなせるのだろうか」と疑問を呈している。

 現代で元東京地検特捜部長の石川達紘氏(79歳)が事件について語っている。

 元特捜のエースとして名高い石川氏は、元自民党副総裁で政界のドン・金丸信の脱税事件を指揮し、現在は弁護士に転じている。

「ゴーン氏は、いろんなところで日産のカネを使っているんだから、問題があることは間違いない。有価証券報告書の虚偽記載についても、起訴は難しいという意見が出ているようだけれど、問題がある以上、検察は徹底的にやっていくしかない」

 だが、この件で犯罪を立証していくのは難しいともいう。

 デリバティブ取引の損失を日産に付け替えたとする事案は、公訴時効を過ぎている。石川氏はだが、という。

「たしかにこのこの件は時効だ。しかし過去に会社の資産を個人的に動かしたという背景があることは、特別背任を立証していく上で、貴重な情報になっていく。
 状況証拠をつかんでいくということかな。海外のペーパーカンパニーを使って、会社の資産を自宅に換えていたという話もあるけれど、海外の案件で落としきるのは無理だろう。
 大事なのは、国内でそうしたカネの動きがあったかどうかをなんとか押さえていくことだ。たとえ帳簿的には問題がなかったとしても、実質的に会社の資産がゴーンの所得となっていることを示していく」

 今後、東京地検特捜部が狙っていくのは、不動産や金融資産を含め、書類上は日産や孫会社以下のペーパーカンパニーが所有していたとしても、実質的にはゴーン氏のものだったことを立証してことになると見ている。

 しかし検察内部からも「逮捕は勇み足だったのではないか」という弱音が漏れ始めているそうだ。

 日産関係者も、「ゴーン氏が逮捕され、色々な事実が明らかになっても『これほどまで検察が決定的な証拠を押さえていないなんて、びっくりだ』と嘆息しているそうである。

 今週の第1位は秋篠宮が誕生日会見で発言した内容の詳細をスクープしていた新潮に捧げる。それ以外にも、関連報道として、文春、女性セブンの記事も、加えておきたい。

 秋篠宮の22日に行われた誕生日会見が、30日に解禁になった。一部では、眞子さんの結婚問題について破局を匂わせる発言があったため、誕生日まで解禁を延ばしたのではないかという憶測が流れた。

 だが、そうではなかった。天皇の代替わりに行う皇室行事「大嘗祭」に、「宗教色が強いものを国費で賄うことが適当かどうか」として、政府は公費を支出するべきではないという考えを示したのである。

 1990年に行われた「大嘗祭」では、宮廷費約22億5,000万円が使われたという。秋篠宮は、天皇家の私費にあたる「内廷会計」で賄うべきだ、つまり質素にやるべきだと宮内庁の山本信一郎長官らに「かなりいった」が、聞き入れてもらえなかったと話している。

 宮内庁はまったく知らされていなかったため、大慌てのようだ。政教分離の観点からも重大発言だが、そうしたことを全く考えずに前例を踏襲して公費を支出することを決めた、安倍政権への異議申し立てでもある。

 テレビや新聞の写真で見る53歳になった秋篠宮の表情には凄みが出てきた。天皇皇后や皇太子がいえないことを私がいう。そうした覚悟をした男の顔である。

 今週の新潮も文春も、こうした発言の要旨は入手していたようだが、眞子さんと小室圭さんの結婚問題についてしか触れていない。両誌や女性誌は、秋篠宮の「このままでは納采の儀を行うことはできません」という発言だけを取り上げて、「千代田のお城から『さようなら小室圭さん』」(新潮)、「小室圭さんから辞退を 秋篠宮さまの真意」(文春)と、婚約破棄が決まったかのような騒ぎである。

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