『M-1』優勝・霜降り明星 ゴリ押ししていた吉本はひと安心、テレビ界では「マジメさ」に不安も
#お笑い #吉本興業 #M-1 #霜降り明星
12月2日に放送された『M-1グランプリ2018』(テレビ朝日系)で、よしもとクリエイティブ・エージェンシー大阪所属の霜降り明星が優勝した。霜降り明星といえば、ここ数年よしもとが強くプッシュしていたコンビだ。
「養成所出身ではなくオーディションに合格して、吉本の劇場に出始めたコンビ。最初はツッコミの粗品がピン芸人といて活動していて、19歳の時にMBSの年末恒例のお笑い番組『オールザッツ漫才』で優勝し、よしもと内でも一目置かれる存在となりました。その後、ボケのせいやとコンビを結成し、かつてのナインティナインやキングコングなどのように、プッシュされるようになったわけです」(お笑い関係者)
霜降り明星としては、「お笑い8年周期」に基づいて次世代スターを発掘する『新しい波24』(フジテレビ系)に出演。同番組の出演者から選抜されたメンバーによる同じ趣旨の番組『AI-TV』(同)にも名を連ねていた。
「まさに、ナイナイやキングコングのようなイメージで、若くして売れていくことを約束されたコンビという印象。ただ、仲間内や業界内では、よしもとのプッシュが露骨すぎるということで反感を買っていた部分もあります」(同)
『R-1ぐらんぷり2018』(同)では、粗品がピン芸人として決勝に進出。さらに、せいやも敗者復活から決勝戦に勝ち上がった。
「もちろんネタでも評価されていた2人ですが、コンビ揃って『R-1』の決勝進出という展開は、さすがにヤラセっぽすぎるという指摘も多かった。実際、決勝戦では2人とも結果を出せなくて、“やっぱりゴリ押しだな”というイメージがついたのも事実です」(同)
しかし、今回の『M-1』では見事コンビで優勝を飾ることとなった。
「ゴリ押しのイメージの中で、ついに実力を発揮したという感じでしょうか。本人たちの喜びはもちろんですが、それ以上にこれまでプッシュし続けてきたよしもとのほうがひと安心といったところでしょう」(同)
今後、霜降り明星はスターダムに一気に駆け上がっていくのだろうか? ある放送作家はこう本音を漏らす。
「ネタは面白いし、センスもある。粗品の方は大喜利もできるし、将来は有望だと思います。ただ、2人ともマジメすぎて、人間的な面白さがあまりないという業界評です。優勝後の記者会見もほとんどボケなしでしたしね」
つまり、「優等生」だということが、霜降り明星のウイークポイントなのだ。
「せいやは『人志松本のすべらない話』(同)でMVSを獲ったこともありますが、エピソードトークは若手にありがちな“事前に話をつくってきましたよ”感が強すぎて、興ざめしてしまう。なんというか、まだまだ教科書通りな部分が多いんですよ。泥水をすすってきた芸人が醸し出す、狂った魅力みたいなものはほとんと感じられず、そういったところをどうやって埋めていくかが課題だと思います」(同)
現在は大阪を拠点に活動している霜降り明星だが、『M-1』優勝で東京での仕事が増えていくことは間違いない。
「本人たちは東京進出を希望しているようですね。確かにできるだけ早く東京に出てきたほうがいいでしょう。東京のバラエティーでは、番組内の空気をつかめないとなかなか入っていけるものではないし、さらにはほかの芸人たちからイジられる部分をいち早く見つけてもらう必要もある。大阪にいると“ネタが面白い芸人”で終わってしまう可能性もありますからね。せっかくの逸材だし、若いんだから、東京でもまれて全国区の芸人になってほしいと思います」(同)
史上最年少で『M-1』王者となった霜降り明星。実力は証明されたが、本格的にブレークするには、もう少し時間がかかるかも?
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